「農民」記事データベース20100719-933-07

熊本で初めての「9条田んぼ」

県農民連と新婦人県本部

関連/雨にも負けず田植え交流会


試行錯誤しながら手植え

 6月26日、熊本県農民連と新日本婦人の会県本部の共催で、熊本では初めて「9条田んぼ」の田植えが行われました。「9条の会」のメンバーにも呼びかけ、子どもを含む25人が参加しました。場所は、八代市の農民連会員、紺屋本(こやもと)稔さんの田んぼです。

 朝から激しい雨が降り続くなか、参加者は急ごしらえの“ごみ袋手作りカッパ”など色とりどりのカッパに身を包み、慣れない田植えに挑みました。田んぼに大きく「9」の字を書くだけでしたが、なにせ初めての経験。字は簡単ですが「そうじゃないよ」「それじゃ、よく見えないぞ」など、みんなで試行錯誤しながらデザインしました。

 そしていよいよ田植えです。最初は、「9」の字だけ赤米の苗を手植えし、周りは機械で植える予定でしたが、急きょ全部手植えに…。「もう3年分も田植えしちゃったよ」などと言いながら時々腰を伸ばし、子どもたちも最後までがんばりました。

画像
腰の痛さに耐えてがんばりました

 田植えの後は、産直の黒豚や野菜でバーべキュー。新婦人のお母さんたちの手づくりおにぎりなどを食べながら、食と農の話題で盛り上がり楽しく交流しました。

 「9条田んぼ」は中学校の通学路のそばにあり、目立つ看板を立ててアピールする予定です。秋にはみごとに赤米で「9」の字が浮き上がるのを楽しみに、「草取りや肥料やりにも参加したい」と、みんな張り切っています。

(熊本県農民連 野口絹代)


雨にも負けず田植え交流会

福岡・みのう農民組合

温暖化に強い新品種“にこまる”
「ひょうたん島」の形に植える

画像 福岡・みのう農民組合は6月27日、前日からの雨にも負けず、田植え交流会を行い、おとなから子どもまで20人ほどが参加しました。

 今回の品種は、地球温暖化に負けない「にこまる」という新品種。九州地域で主力品種の「ヒノヒカリ」は高温で品質の低下が深刻になっていましたが、この「にこまる」は収量も安定しています。

 今回は、「ひょうたん島」のかたちに差し込んだ棒にそって苗を植えました。なぜ「ひょうたん島」かというと、先日亡くなった作家の井上ひさしさんを追悼して、ひとつの島が「沖縄に米軍基地は要らない」という平和の願い、もう一つが「口蹄疫が一刻も早く終息しますように」という願いを込めました。

 「田んぼのなかが気持ち悪い」と、入ってもすぐあがってしまう子もいます。「初めて田植えをした」と言う久留米市の立山さんは「最初は冷たかったけど、作業をしているうちに足湯につかっているようで気持ちよかった」と話していました。

 終わるころ、ちょうど雨が降ってきて、佐々木督文さん宅で闇(やみ)鍋です。足立博幸組合長の炊き込みご飯と赤いそら豆ご飯にみな舌鼓を打ち、佐々木さんの畑からもぎたての桃と田中保明さんのトウモロコシ、枝豆のデザートをぺろり。「食べきれな〜い!」と持って帰りました。さあ、収穫時にはどんな「ひょうたん島」が現れるか、今から楽しみです。

(福岡・みのう農民組合 金子徳子)

(新聞「農民」2010.7.19付)
ライン

2010年7月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2010, 農民運動全国連合会