私の“願い”
政治を変えたい
民主党の「子ども手当て」
期待していたのに…
北海道・空知産直センター 佐藤恵(さとい)さん(35) 米とジャガイモを作る農家の後継者と結婚し、今は3人の子育てと家族9人の食事作りに追われる毎日を送っています。私の願いははやり子育て支援でしょうか。民主党の「子ども手当」には期待していたのですが…。上の子どもが小学生になって、病気することが増えたのに、小学生以上の医療費は支援なし。交通費だって小学生からかかります。2番目の子どもの保育園給食も、小中学校と同じ給食が提供されていたのに、市町村合併で業者の弁当給食になってしまいました。何をするにも「支出が増えたなあ」というのが実感です。
全国の青年部の活動を
もっと広げたい
山形・置賜産直センター 星智也さん(24) 山形県南陽市で就農して、5年目。水稲、果樹、養鶏(鶏卵)をしています。今年から全国連青年部の副部長になりました。今、力を入れたいと考えているのは、地域の青年活動と、全国の青年部の活動をつなげていくことです。私の地元では、同年代の仲間も増え、毎年恒例となった豚の丸焼き大会、非農家の青年も加わった田植え、稲刈り体験など、さまざまな活動をしています。こうした活動を地域内にとどめず、全国的な交流に結びつけていきたい。そして全国の青年部の活動をもっともっと活発にしたい。それが私の「願い」です。
彦星と織姫星のように
願い叶(かな)えてくれる政治に
新潟県農民連青年部 相澤堅さん(29) 「生産者と消費者が、安心して農産物を食べられる日本」――これが私の願い事です。今の日本では農産物が安く、安心して農業に従事し、また食べることも困難です。輸入自由化や農家の減少は、恒久的で安定的な食物の供給を妨げ、汚染米等の食物が市場に出ることにもつながります。これでは、食物を安心して食べることはできません。
七夕の彦星と織姫星のように、参院選で国民と政治が私の願いを叶えてくれますように。
農業を育てるには本当の
農民を国会に送り込もう
埼玉県川越市 田中昭雄さん(65) 農家が汗水流して、丹精こめて作った米がペットボトルの水より安い。稲作農家の時給はわずか179円、サラリーマンの最低賃金の4分の1です。国内で安心・安全な米がいっぱいできるのに、どうして外国から輸入しなければならないのか。こんなバカなことが通る農政でいいのでしょうか。日本人の心のふるさとである農村が破壊されていく現状は、どうしても変えていかなければ。今から後継者が生まれる産業に育てていくには、本当の農民を国会に送り込むしかありません。
政治的な思惑で「食」を
愚弄するなんて許せない
奈良県農民連 中元悦子さん(58) 奈良の吉野で夫婦ふたりで梨を育てて生活しています。いろんな事があって、今やっと「農」に対して深い誇りとやり続ける意味を持てるようになりました。それは身体を使ってうんと働いたこと、並行してたくさんの人たちや書物に出会ってたくさんの考え方があることを知ったからだと思います。だから、私にとって常に政治に関心をはらうのは当然のこと。だって「食」は命の源ですから。政治的な思惑で「食」を愚弄(ぐろう)するなんて許されません。ちゃんとした食べ物をみんなが食べられる、そんな当たり前な政治にしていかなくっちゃ。
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左端が中元さん |
平和で安心して暮らしや
子育てを支える政策を
香川県農民連 金江ちひろさん(35) 今年2月に長男を出産。とても子どもが減っている地域なので、近所のおばあちゃんたちが農作業の合間に、天使の笑顔を見に乳母車を押して家にやってきます。子どもっておとなたちみんなの宝物ですね。たくさんの人に支えられています。国は一時しのぎの子育て対策じゃなく、おとなも含めて社会全体が平和で安心して暮らせるような政策で、子育てを支えていただきたいです。ずっと農業を続けられて、みんなが笑顔でいられますように…。
真の農林水産業の守り手
国会へ送り出したい
静岡・伊豆農民組合 内田武司さん(84) 年をとると、1年が早い。今年も七夕の時季がやってきた。星に願いを託す行事なのだが、都会の子どもは彦星も織姫星も見たことがないという。街の夜は明るすぎる。山里の夜は暗いが、空は美しい。天の川を見て感動する客はあるが、住人は老人ばかり残っている。世界に産業は数々あれど、唯一「無」から「有」を生み出すのは農業だけ。ほかは数十億年をかけて蓄積した貴重な資源を食いつぶし、環境を害している。農民は地球の再生に大きな貢献をしているが、力不足だ。今度の選挙は、真の農林水産業の守り手を国会へ送り出したい。
(新聞「農民」2010.7.5付)
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