「農民」記事データベース20100705-931-10

『鳥居・しめ縄はどこから来たのか
稲作文化とともに中国、韓国から』

企画展 東京・新宿 高麗博物館


 東京・新宿区にある高麗博物館で、いま「鳥居・しめ縄はどこから来たのか―稲作文化とともに中国、韓国から」の企画展が開かれています。

 日本独自のものと思われている「鳥居としめ縄」は、実は稲作が日本に伝わってくるなかで、中国から朝鮮半島を経て日本に伝えられた文化です。高麗博物館では、鳥越憲三郎氏(大阪教育大学名誉教授)が提唱した「倭族」という概念を中心において、この企画をまとめました。「倭族」は新石器時代のはじめころ、中国・揚子江の中下流地域で稲作を始めた人たちです。日本には縄文時代の末期ころ稲作文化が伝えられ、長い稲作中心の生活の中で、多くの民俗文化を育ててきました。

 鳥居は神社の象徴ですが、朝鮮のソッテ(鳥竿)から変化してきたものではないかと考えられます。ソッテは、悪鬼・病魔など災いから村を守り、豊作をもたらすことを願い、神聖な場所を区切る門の役割を持っています。しかし、植民地時代の朝鮮では、皇民化政策のひとつとして神社参拝が強制されたという歴史があります。

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木や石で作った鳥を長いさおや石の土台の上に立てたソッテ

 高麗博物館では、「今年は日韓併合100年にあたりますが、2500年前の古代と向き合うことで、いっそうの理解と友好に役立てたい。ぜひ、ご来場ください」と呼びかけています。

▼期間 8月29日まで正午〜午後5時(月曜・火曜は休館)
▼入館料400円(中高生200円)
▼場所・問合せ先 新宿区大久保1の12の1 第2韓国広場ビル7階 TEL 03(5272)3510

(新聞「農民」2010.7.5付)
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2010年7月

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