「農民」記事データベース20100628-930-11

旬の味


 世界中がサッカーのワールドカップ(W杯)で盛り上がっているが、参加国の食料自給率で対戦したらどうなるか。その国の気候、歴史、経済に事情があるにせよ、日本は32カ国のなかでワースト3に入ってしまう▼世界の農産物貿易額の1割を占め、自国民の胃袋の6割を輸入に依存している国は、日本をおいて他に類を見ない。腹が減っては戦(いくさ)はできず。これで競えば予選敗退に違いない▼民主党政権は、食料自給率向上の切り札として戸別所得補償制度の導入をめざしているが、低すぎる補償水準や放置される米価暴落など問題は山積み。輸入自由化と一体では日本農業の展望は見えない。さらに、普天間基地や後期高齢者医療制度、消費税増税など、国民の期待を裏切る反則行為には、すみやかにレッドカードにて退場してもらうしかない▼参議院選挙の投票日は、くしくもW杯決勝戦と同日。どちらも手に汗にぎる攻防に興奮の夜になるだろう。南アフリカでプレーする選手たちとともに、全力でたたかいたい。

(山)

(新聞「農民」2010.6.28付)
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2010年6月

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