今年から農民連青年部幹事
この人
伊豆 より夏さん(20)(長野・下伊那郡阿南町)
4Hクラブ意見発表で優勝
小さいころから、そして通信高校に在学中も、家の農作業を手伝っていました。卒業してから「一度は農業以外の仕事をしてみたい」と食品工場に勤めていましたが、工場で扱っていた製品にアレルギーを起こしてしまい、あえなく一年で家に戻ってきました。
家では今、養鶏と和牛の繁殖をしています。両親がIターンで農業を始めてから20年が経ちました。今は両親に加え、私と姉の4人で働いています。
主な収入源は、養鶏です。ボリスブラウンという採卵用の鶏を1600羽ほど飼っています。養鶏農家としては“超”のつく零細ですが、両親は「隅々まで目の行き届くこの数でいいのだ」と胸を張ります。だからこの先、鶏を増やす予定もありません。卵は市場には出さず、直接お客様のもとにお届けしています。
和牛の繁殖は始めてまだ3年です。3頭の母牛と2頭の子牛を飼育しています。経験はまだまだですが、「牛に対する愛情は人一倍」とがんばっています。牛は卵と違って市場を通しての販売です。毎回、市場価格に一喜一憂しながら、よりよい子牛を肥育農家に届けようと、家族みんなで勉強の日々です。いま口蹄疫が大問題になっていますが、家畜衛生保健所の指導で、消石灰を散布したり、農家どうしの交流をひかえたり、人ごみを避けたりと、神経を使う毎日です。一日も早い終息を願っています。
4月に4Hクラブ連絡協議会(青年農業者会議)主催の「あすの長野県農業を担う若人のつどい」があって、意見発表の部で優勝してしまいました。7月には全国大会に出場します。今年から、若輩ながらも農民連青年部の幹事をさせていただき、全国の仲間との交流も増え、学びの機会をたくさん与えていただいているのだな、と実感しています。
(新聞「農民」2010.6.21付)
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