“安心される、いい品物を消費者に”苦難に負けずがんばる農家和歌山・南部川(みなべがわ)農民組合
紀州南高梅 深刻な低温被害「紀州南高梅」で知られる日本一の梅の産地、和歌山県みなべ町※では、低温被害と不況による価格低下で、梅農家は困りはてています。いま小梅や梅酒用の品種「古城」の収穫が始まっていますが、開花期にミツバチの活動が鈍く、さらに3月の低温被害で、収穫量は例年にくらべ40〜50%程度、品質も秀品率が悪く大不作です。 さらに、不況による梅干しの売れ行き不振で、とくに高級品の南高梅干しが売れず、10キロ樽(たる)の取引価格は4000円台まで落ち込み、低級品の安売り競争が激化しています。このため、農家手取りは約50年前の水準にまで減収し、梅農家の生活を直撃しています。
5月23日、寒い雨の降りしきる中、南部川農民組合の総会と青梅出荷の打ち合わせ会が開かれました。鳩山内閣(当時)が、中国、韓国とのFTA(自由貿易協定)をめざして協議を強めるとのニュースも流れたばかりです。「天候には勝てないが、安心してもらえるいい品物を消費者に届けよう。そして、7月の参議院選挙でもがんばろう」と話し合いました。 (南部川農民組合 中家克己)
凍霜被害農家に手厚い救済を長野県農民連 県に実態示し要請長野県では、4月以降、数回にわたる遅霜により、果樹などに大きな霜害が出ています。長野県農民連は5月26日、霜害の実態を訴え、被災農家の救済策を求めて県農政部に要請しました。飯田・下伊那地方では、梨が50〜80%の被害。桃は着果のほとんどない木も見られます。また須坂市では、千曲川の流域でリンゴ、ネクタリンに凍霜害が出ており、被災農家から「昨年はヒョウ害があり、ダブルパンチだ。融資ではとても対応できない」との声があがっています。 市瀬拓朗県連会長らは、被災農家の声を伝え、農家が果樹共済制度に加入しやすいようにするために、県の上乗せ補助で農家負担を軽減することや、防霜ファンへの国の半額補助に加え、県が上乗せ補助すること、防霜ファンの設置基準を緩和することなどを要請しました。特に、ほとんどの市町村が果樹共済の農家掛け金に対して補助を行っていることを指摘し、県も行うよう強く求めました。県側は「内部で検討したい」と答えました。
※【訂正】 6月28日号にて、以下の訂正がありました。 (長野県農民連 鶴見鍵二)
(新聞「農民」2010.6.21付)
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[2010年6月]
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