「農民」記事データベース20100531-926-05

まともに生活できる仕事を!

5・16全国青年大集会


 「まともに生活できる仕事を! 人間らしく働きたい! 全国青年大集会2010」が5月16日、東京・明治公園で開かれ、全国から5200人が集いました。主催は、全労連青年部、首都圏青年ユニオン、農民連青年部などで構成する実行委員会。

 メーン集会では、労働組合をつくって職場環境の改善を勝ち取った話や、非正規・派遣切りとたたかう青年たちの力強い発言がありました。

 反貧困ネットワーク代表で弁護士の宇都宮健児さんは「貧困は人権問題。ネットワークを広げ、声を大きくしよう」と呼びかけ、全労連の大黒作治議長が「正規雇用が当たり前の社会を実現しよう」と訴えました。

 反貧困ネットワークの湯浅誠事務局長は「人との結びつきをつなぎ直し、居場所をつくることに希望がある。そうすればもっと生きやすい、生が肯定される社会をつくっていける」と述べました。

 日本共産党の志位和夫委員長は「みなさんのたたかいが、国民各分野の運動と連帯して、『年越し派遣村』のような社会的連帯に広がった。これこそ未来ある流れだ」と激励しました。

 集会後、繁華街をアピールウオーク。農民連青年部も「青年が就農し、暮らし続けられる農産物価格で食料自給率の向上を!」の横断幕を掲げ、元気よく行進しました。

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「青年が就農し、暮らし続けられる農産物価格で食料自給率の向上を!」とアピールする農民連青年部

国産食べたい!つくりたい!
農民連テント 分科会「食と農の交流会」

 メーン集会に先立ち、各分科会が行われ、農民連のテントでは、「国産食べたい!つくりたい! 食と農の交流会」が開かれました。農業青年をはじめ、会社員、消費者、学生ら食と農に関心のある若者約80人が集まりました。

 初めに食の安全について討論。農業大学校生が「無農薬・無化学肥料ということばかり言っていると農業は立ち行かない。生産者も苦しい。生産者と消費者が信頼関係を築き、お互いに食の安全について考えることが大事」と発言しました。また、「なるべく農薬を使わないでがんばっている。農薬を使わなくても野菜ができないことはない。地域と結びついて、いかに販路を確保していくのかが課題」(山口の農家)などの意見が出されました。

 さらに「スーパーなどでは、安い中国産野菜が並んでいる。米も安く売られ、これで農家が生活できるのか疑問に思う」(山形の労組職員)、「いいものを食べたいが、ついコンビニで済ましてしまう。無農薬の安全なものを買いたいが、手軽に買えない」(東京・病院職員)など、消費者の立場からの声がでました。

 農業をやりたい くらし大丈夫?

 話題は、農業・農村の問題に移り、農民連青年部の森吉秀樹事務局長が、農村では60歳以上の農家が6割を超えている実態を紹介。一方で、分科会参加者の3分の1が「農業で生活できるのであれば農業をやりたい」と挙手したことを踏まえ議論しました。

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農業青年、会社員、調理師、学生ら多くの人が集まった食と農の分科会

 「親は兼業農家。土地を守るために農業を続けている。『農業を継ぎたい』と親に言ったら、『生活できるのか』と言われた。田舎で暮らしたいが、村が過疎化することに危機感をもっている」(京都出身の学生)、「食料自給率を上げるために、国がもっと農業に力を入れてほしい」(埼玉の消費者)との発言がありました。大阪の調理師は「可能であれば、自分の店をもって、自ら栽培し、安全な料理を提供したい」と述べました。

(新聞「農民」2010.5.31付)
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2010年5月

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