野田農場と整理組合が合意
土地区画整理事業に負けず
農地と自然を守った!
愛知県名古屋市・中志段味(なかしだみ)地区
名古屋市守山区中志段味にある野田農場は、大スーパー誘致を計画する土地区画整理組合と名古屋都市整備公社から、厳しい「追い出し」を受けてきました。
特に2008年12月には、土地区画整理組合が何の通知もなく突然ブルドーザーなど10台以上の重機で農地をめちゃくちゃに破壊するという“違法行為”を行いました。このため野田農場は、土地区画整理事業による移転に反対して「仮換地指定の取り消し」を求め、名古屋地裁に提訴していました。
一方で、野田農場と土地区画整理組合は、法廷外で、名古屋市の仲介のもと協議を進めてきましたが、4月28日、主な農地を残すことで「合意」に達し、野田農場は現状のまま農業を続けていくことができることになりました。
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快晴のもと、喜びにあふれた「春を楽しむ会」=4月29日 |
また名古屋市は、10月に開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に向け、農地に隣接する森林を市民が自然に親しめる場所として保全する方針を明らかにしました。
野田輝己さん、幸子さんは「区画整理事業のなかで農業を続けていくことが可能、という結果を得たことは画期的なことであり、感慨深いものです。今後も、食の安心・安全と生物多様性を発信できる農業にまい進していきたい。ご支援、ありがとうございました」と述べています。
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野田農場のみなさん |
翌29日には、恒例の「春を楽しむ会」が200人以上の参加で開かれ、野田農場と周辺の自然が守れたことを喜び合いました。
(新聞「農民」2010.5.24付)
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