工房「おっぱいアイス」オープン
静岡浜松市 中安牧場
自家乳100%の手づくりアイス
地元産の果物との“コラボ”も
静岡県浜松市にある中安牧場で4月12日、“乳(ち)産地消―自家乳100%使用、新鮮しぼりたて”の手づくりアイス工房「おっぱいアイス」がオープンしました。
中安さんは、農民連ふるさとネットワークの「ふるさと産直みほん市」(昨年11月)に参加し、これをきっかけに、農民連の会員になりました。
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大評判の「おっぱいアイス」 |
売れて売れて週2000個余
オープン当日は天候にも恵まれ、準備した500個のアイスクリームは完売。その後も連日、“作っては売り、作っては売り”の大盛況で、一週間で2000個以上を販売しました。ところが翌週は、寒さと雨で客足も遠ざかり、売り上げが前週の4分の1に激減。「商売ってむつかしい。特にアイスは天候に左右されて」という声も聞かれましたが、スタッフの表情には悲壮感はなく、困難に立ち向かうエネルギーを感じました。
本格的なアイスづくりをはじめたのは、3年前に知り合いの農園の収穫祭で、「アイスクリームを出してもらえないか」と依頼を受けてから。
中安牧場は、飼料はもちろん飲み水にまでこだわり、手塩にかけて45頭の乳牛を飼育し、毎日約1トンの牛乳を搾っています。そのうちアイスクリームに使う牛乳は、20キロリットル程度ですが、「おっぱいアイス」を運営する中安千秋さんは、フレッシュ牛乳を直接お客さんに食べてもらえることに喜びを感じています。
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右から2人目が中安千秋さん。スタッフは妹さんと娘さんです |
落果ナシ使って思わぬ成果を…
「おっぱいアイス」の特徴は、口溶けの良さとさわやかな風味。そして、地元の農家がつくったトマトやイチゴ、ブルーベリー、レモンやハーブなどを加工して“コラボアイス”にしていることです。昨年の台風で愛宕ナシの7割が風で落果したときには、急きょ「作ってみてくれないか」と農家からお願いされ挑戦しました。ナシはすぐに色が変わるので苦戦しましたが、年末の贈答の際、愛宕ナシの代わりに「愛宕ナシアイスクリーム」を送って喜ばれ、感謝されました。
かんきつ類も「酸味が強くてむつかしいかな」と思ったそうですが、「レモンはさっぱりしていておいしい」「伊予柑も独特の甘味が出ておいしい」と、思わぬ成果があがっています。
近くへお出での際は、ぜひお立ち寄りください。
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連絡先 浜松市浜北区寺島823 TEL・FAX 053(587)3473(地方発送も可)
(新聞「農民」2010.5.17付)
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