アースデイ東京2010
食と農、環境、平和などテーマに
13万5000人 盛大な“地球の祭典”
地球のことを考えて行動する日、アースデイ東京2010が4月17、18の両日、東京・代々木公園で開かれました。食と農、環境、平和などをテーマに、2日間を通じて13万5000人が集い、盛大な「愛と平和の地球の祭典」となりました。
飼料に遺伝子組み換え作物を使わず、食の安全にこだわっている湘南ぴゅあ(神奈川)は、豚の飼育から精肉、加工までの一貫生産。ジューシーな豚肉を味わおうと、ブースの前は黒山の人だかりです。
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「安全でジューシーなソーセージ、ウインナーはいかが」。湘南ぴゅあのブースで |
営業部長の恩(おん)蔵(ぞう)敏男さんは「飼育にはオガ粉を敷いた豚舎を使用し、微生物の働きによって、ふん尿を分解させてにおいを軽減します。衛生的で、豚へのストレスも少なく、周りの環境にも配慮した養豚です」と強調します。
発酵と醸造の蔵元、寺田本家(千葉)のブースには、「五人娘」「香取」など日本酒が並びます。寺田聡美さんは言います。「微生物を生かし、昔ながらの自然な酒造りに取り組んでいます。百薬の長をどうぞ」。お米でできたヨーグルト「マイ(米)グルト」は、子どもたちにも大好評です。
隣のブースは、寺田本家に米を提供している自然村たなごころ〜掌〜。生産者の岡野哲也さんは、田んぼの生物が生きられるような環境を守る運動「水田トラスト」に取り組んでいます。
沖縄の米軍普天間基地の移設先として、名護市辺野古が検討されています。「新基地建設は中止し、ジュゴンを守れ」と訴えるのは、ジュゴン保護キャンペーンセンターのブース。「基地でなく、ジュゴン保護区に」と、10月の生物多様性条約第10回締約国会議(名古屋市)に向けても運動を展開中です。
「自然破壊の無駄な公共事業はやめよ」と訴えるのは、群馬県の八ツ場(やんば)ダム建設に反対する「八ツ場あしたの会」の渡辺洋子事務局長。「本体工事はストップしていますが、関連工事は続いています。住民の生活再建を最優先にして、地域に活気が取り戻せるよう、世論に訴えていきたい」と意気込みます。
(新聞「農民」2010.5.3付)
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