子宝・長寿の島に基地いらん徳之島集会 島民ぐるみ1万5000人
4月18日、米軍普天間基地ヘリ部隊の有力な移転先とされている鹿児島県徳之島で、「米軍基地移設反対集会」が開かれました。 開会の1時間前。「基地移設絶対反対」の横断幕を掲げるJAあまみ徳之島事業本部の倉庫前には、続々と労働組合員やその家族、JA職員が集まってきました。その中には、専務や本部長の姿もありました。 徳之島はサトウキビと畜産の島です。集会への参加を呼びかけたJAあまみ農協労働組合の福照久委員長は、「基地が来ても農民の暮らしがよくなることはない。農業がすたれてしまえば農協も弱体化してしまって、自分たちの職場を失うことになる」と話します。 会場の徳之島町亀津新漁港には、小さな子どもをベビーカーに乗せた女性など、島内人口2万6000人の6割にあたる1万5000人が参加して、あふれんばかりです。「徳之島の出生率は全国1位。長寿世界一を出したこともある子宝と長寿の島」「それは豊かな大地から作られる食べ物と、豊かな自然の中でのびのび生きているから。徳之島は今でも十分世界に誇れる島だ」と、島民の一人は胸を張ります。
集会では、いろいろな立場を超えて「基地移設反対」が訴えられました。「農業を守るため」「子どもを守るため」「自然を守るため」、そして「日本と世界の平和を守るため」に。集会に参加したある農協労働者はこう言います。「最初は他人事だと思っていた。でも集会の中でいろんな人の話を聞くうちに、農業、農民にとって基地が来ていいことは何もないと感じた。それは沖縄にとっても同じことだと思う」と。 集会は、「米軍の基地移設反対」「農業を中心とした地域振興・観光をめざす」などの大会スローガンを採択し、徳之島の平和を願う心と団結した行動が、鳩山首相に届くことを強く願って閉会しました。 (鹿児島県農協労連 山浦拓己)
茨城県百里基地「新滑走路は軍所有」に驚き
農林水産九条の会は4月22日、「茨城空港」として軍民共用が始まった自衛隊の百里基地(茨城県小美玉市)を視察しました。農民連本部などから18人が参加し、現地では百里基地反対同盟の梅沢優さん(茨城中央農民組合事務局長)らが案内を務めました。 |
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あいにくの雨の中、平和公園のやぐらに登って百里基地を見渡す参加者ら |
百里基地は、農民の土地を取り上げて旧海軍の基地としてつくられました。戦後は開拓地になったものの、航空自衛隊の基地として「復活」。再び農民から土地を取り上げて拡張を続けてきました。近年は、三沢や沖縄の米軍機との共同訓練も頻繁に行われています。
参加者は、憲法9条を守るたたかいと深く結びついた百里基地反対闘争と連帯する決意を固めあい、カンパを手渡して基地を後にしました。
[2010年5月]
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