「農民」記事データベース20100222-913-05

兵庫・西脇 農民連が警察に申し入れ

“野焼き”は農作業の一つ

調査後、説明会、ぶじ解決


 田畑で煙がたなびくのは農村の風物詩です。ところが、兵庫県西脇市では昨年6月、畑や庭先で枯れた草などを野焼きしていた人が、警察官に「これは廃棄物で焼却は禁止されている。今度やったら検挙するぞ」と脅されたり、警察署で長時間調べられ調書をとられたりする事件が相次いで起こりました。

 しかし、農業を営むうえでやむを得ない焼却があり、「これでは農業をやっていけない」と、私と地元の農民連会員が日本共産党の県議の紹介で兵庫県警に申し入れ、善処するよう求めました。警察側は「調査した上で後日報告します」と約束しました。

 その結果、12月18日に西脇市の公民館で説明会が開かれ、住民三十数人が集まりました。警察と市職員の説明に、みんなから口々に怒りの声が出され、ついに農作業の野焼きを認めさせました。

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野焼きも大事な農作業の一つです

 そして翌日、半年ぶりにまるで狼煙(のろし)があがったように田畑から煙がたちのぼり、笑顔で喜び合いました。どんな権利でも声を大にして主張しないと守れないことを学びました。

(兵庫農民連 上野信行)

 野外での廃棄物焼却行為は、周辺住民の健康や生活環境を損なう恐れがあることから、「廃棄物の処理および清掃に関する法律」や「悪臭防止法」などで禁止されています。しかし、「農林漁業を営むためにやむを得ない」場合などは、禁止されていません。

(新聞「農民」2010.2.22付)
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2010年2月

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