「農民」記事データベース20100215-912-06

椿林の下に自生する
高級山菜しどけ 出荷もうすぐ

東京から南へ140キロ 伊豆諸島・利島(としま)


画像 利島は伊豆諸島のひとつで、東京から南へ約140キロの海上に浮かぶ小さな島です。人口は300人、農家戸数はは50世帯ほどですが、主な農産物は椿(つばき)油と「しどけ」です。

 島全体が椿におおわれていて、花の咲く冬の時期は真っ赤に彩られ、椿油の生産量は世界一と言われています。しかし、生産量はそれほど多いわけではなく、それだけに希少価値の高い油です。

 この椿林の下で自生しているのが「しどけ」です。「しどけ」は、独特の香りと苦味を持った野草で、特に東北地方では高級山菜として、おひたしや天ぷら、みそ汁の具などに珍重されています。宮城県の人たちが椿の視察に訪れた際、足元にはえている「しどけ」を見つけて、「宝の山だ」と言って出荷をすすめてくれたのが始まりです。それから産業として定着してきました。

 「あしたば」はどこの島にもありますが、「しどけ」が自生しているのは利島だけです。温暖な気候に恵まれている利島の「しどけ」は、3月初旬に出荷が始まり、4月中旬ころまで続きます。

(東京農民連・利島村 笹島寿一)

 ▼椿油と「しどけ」の問い合わせ・注文は、TEL 04992(9)0191 Fax 04992(9)0241まで。

(新聞「農民」2010.2.15付)
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2010年2月

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