旬の味
先日宴席に出てある踊りを披露した。それは、わが母校に伝わる名物の通称「大根踊り」▼葉付き大根を手にして踊るその姿に、みんな目を奪われ忘れえぬ印象が残る。卒業生なら誰でも踊れるのかというと、そうでもない。実はこの踊り、昔はニンジンを手に持ったこともあるが、黒の制服に白い大根が映えて、緑の葉っぱがゆさゆさ揺れるのが壮観だということで大根が定着したらしい▼歌詞のなかに「昔も今も変わらない、人間喰(く)わずに生きらりょか」とあり、農と食と命が結びつく大切さを教えている。飢餓人口が10億人を超え、食糧増産が叫ばれる今だからこそ、農民が元気を出して運動を推し進め、食と命を守る立場で農業を発展させなければ。正月恒例の箱根駅伝で、大根を抱えて踊る応援団を見ながら、ふと食糧問題を考えてしまう今日このごろである▼宴席で父の姿を見ていた保育園の娘は、園の収穫体験でブロッコリーの葉を両手に持ち、足を上げて踊っていたそうな。早くも宴会部長候補か? (山)
(新聞「農民」2010.1.11付)
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[2010年1月]
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