「農民」記事データベース20091221-906-09

旬の味


 来年度の米を中心とした農政について、農水省に要請する行動に参加した。要請項目に対して、農水省の役人が説明するわけだが、驚くことがいくつかあった▼一つは、答弁の仕方が極めて農民を愚ろうしたものであったこと。もう一つは、ボヤキも含めて投げやりな態度であったことだ。政権交代によって、農水省ひいては農政全般に対して、いま起きている問題の本質が見えた気がした。農業で生計が立てられ、国民の食糧が安定的に確保されなければならないが、その観点はまったくと言っていいほど感じられない▼地域で苦労しながら、大豆や麦、特産物を生産している実態が反映されていない。自給率向上をめざす米粉やエサ米の生産にしても、販路も不十分ななかで「キロ20円の米を10アール当たり8万円で作れ」と言っている。政権がかわっても、ミニマムアクセス米の輸入を止めるつもりはない▼「農民連の要求と提言」の先見性と合理性を改めて確信した。世論と運動の強化と仲間づくりが、いまこそ大事である。

(弥)

(新聞「農民」2009.12.21付)
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2009年12月

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