百姓フォーク ヒューマン・ファーマーズ
結成20周年ライブ“千秋楽”
(茨城)
いつも励まされています
地域とともに歩んでいきたい
1988年に結成された百姓フォークバンド「ヒューマン・ファーマーズ」の「20周年フォークライブ〜千秋楽」が12月6日、茨城県結城市で開かれました。一連の20周年コンサートを締めくくるライブです。主催は、結城市の文化サークル「かるちあ農園(ふぁーむ)」。
第1部では、笠木透と雑花塾が「私に人生といえるものがあるなら」などを演奏。憲法フォークジャンボリーを企画する笠木透さんは、9条を守る必要性を歌とトークで表現しました。雑花塾のメンバー、山本幹子さんが歌う「カンオケの穴」は、フランス語と韓国語のバージョンの一部が披露されました。
カニ好きが集まって結成された障害者のグループ「東京クラブランナーズ」は、「銀色のランナー」「銀河不動産」を歌い、障害を持っていても明るく前向きに生きていこうと訴えました。
ヒューマン・ファーマーズは第2部から登場。リーダーでボーカルの北嶋誠さんは、価格の大暴落に苦しむ農家の現状を紹介しながら、「兼業農家に捧げる歌」「収穫祭だ!さあ行こう」「歩みを止めずに」など、これまでのアルバムに収録された曲を演奏しました。
また、日本の植民地時代(1919年)に朝鮮各地で「万歳」を叫びながら独立を訴え、その後の非暴力運動の先駆けとなった「三・一独立運動」を歌った曲「万歳(マンセー)」を披露しました。
出演者と聴衆が一体になって
最後に「ピース・ナイン」を、出演者と聴衆が一体になって歌い踊ってフィナーレを迎えました。
結城市に住む篠塚雅子さんは子ども連れで参加。「ヒューマン・ファーマーズの歌は、いつも生活の中から出てくる言葉で歌われていて、励まされています。いつまでも地域に根づいたグループでいてほしい」と期待を寄せていました。
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会場一体で「ピース・ナイン」 |
北嶋さんは「20年間の活動で、さまざまなネットワークができました。これを力に、原点に返って、地域で仲間作りをしながら、地域とともに歩んでいきたい。食べ物も、音楽・文化も“地産地消”です」と、次に目を向けていました。
(新聞「農民」2009.12.21付)
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