相続税の大幅軽減を
東京農民連が財務省に要請
東京農民運動連合会(田中山五郎会長)は11月20日、財務省を訪れ、東京の農業を守り、農家の相続税の大幅軽減を求めて要請を行いました。日本共産党の小池晃参院議員が同席しました。
冒頭、田中会長は「都内の農地が13年間で3分の1も減っているが、原因の一つは、高すぎる相続税だ。農家が農業を続けていけるようにしてほしい」と指摘しました。
清瀬市の農家で、東京農民連副会長の小寺理一さんは「相続を3回やると資産がなくなってしまい、農業ができなくなる。屋敷林や農機具の物置にも宅地並みの高い固定資産税がかけられている。税金を払うために農業をやっているようなものだ」と訴えました。
町田市で農業委員を務める大谷知さんは「農業収入だけではやっていけずに、相続のたびに、農地を売らなければならない。農業委員会でも、防災や環境などの機能を重視して、農地を活用しようと話し合っているのに、農地がどんどん減っている」と語りました。
斎藤勇事務局長が(1)都市農地・農業用施設用地、屋敷林に対する宅地並み評価・課税を廃止し、これらを相続するときは農業収益を基礎に評価し、相続税の大幅な軽減を行うこと(2)現行の相続税納税猶予制度を適用するときは、死亡するまで営農を義務づける条件を改めること(3)都市農地の保全を都市計画のなかに位置づけ、農業振興計画の充実と営農の継続を確保する都市計画を確立すること―を要望しました。
小池議員は「都市農業を守ろうという立場は、党派を超えた声だ。きょう出された要望を大臣に伝えてほしい」と述べました。
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相続税の軽減を求める(左から)小寺、田中、斎藤、小池の各氏ら |
また、東京農民連は13日、JA東京中央会を訪れ、都市農業の振興策について意見交換しました。
(新聞「農民」2009.12.14付)
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