「農民」記事データベース20091123-902-02

農民が生きられる米価にせよ

11・8国民大集会 全国から35,000人

関連/食健連農民連 農水省に緊急要請


壇上から農民連の訴えに大拍手

 「米つくってメシ食えねぇ」「水より安い米にはガマンなんねえぞ」―澄み切った秋晴れの下、東京・代々木公園に作られた集会の壇上から、菅井巌さん(山形・庄内農民センター)の大きな声が響きわたりました。

 農民連も参加する実行委員会主催の「新しい未来へ! 11・8国民大集会〜不況打開、なくせ貧困、雇用確保、守ろう! いのちと暮らし〜」が11月8日開かれ、会場を埋め尽くす約3万5000人がノボリ旗や要求を書いたプラカードなどを掲げて参加しました。

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壇上から「元気いっぱいがんばろう!」

 農民連も全国各地から大型バスなどで駆けつけ、「農産物の価格を保障しろ」「食料自給率をあげろ」「日米FTA(自由貿易協定)やめろ」などと、力を込めて訴えました。

 集会では、農民をはじめ、非正規労働者の首切り撤回を求めてたたかっている労働組合員や外国人労働者、年金者組合の高齢者、地域医療に携わっている医師、子育て世代のお母さん、高学費に苦しむ学生などの代表がそれぞれ訴えました。

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ムシロ旗をたてて都内をデモ行進しました

 このなかで農民連は、横断幕やムシロ旗などを持って20人余りが登壇。菅井さんが庄内地域で取り組んだ米価暴落対策を求める緊急集会を紹介しながら、「産直米で手をつないでいる横浜の保育園からも先生たちが集会に駆けつけ、『生産者と消費者の願いはひとつ』と寄せ書きをいただき激励を受けた」と話すと、参加者から大きな拍手が起こりました。


食健連農民連 農水省に緊急要請

 国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)と農民連は11月9日、約45人が農水省を訪れ、緊急要請を行いました。

 農水省は、政権交代後も、米価暴落になんら対策も打たず、備蓄米の買い入れをストップしたまま。一方で、アメリカや中国からミニマムアクセス米を12万トンも買っている政府の姿勢に批判が集中しました。

 参加した農家から「何のために米を輸入するのか納得できるよう説明してほしい。後継者にもまかせられず、おれの代で終わってしまう」などの切実な声が出され、「政府が自ら決めた100万トンの備蓄ルールにもとづき、約15万トンを即時に買い入れよ」と求めました。

 また米のトレーサビリティ法の実施にあたって、米粉を原料にしたパンやめん、パスタ類も対象に含めることや加工品への原産地(国)表示を徹底するよう要望しました。

 9月に違反があったアメリカ産牛肉の輸入問題については、「民主党のマニフェストに書いてある通り、違反があった場合には、輸入を全面禁止せよ」と訴えました。

(新聞「農民」2009.11.23付)
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2009年11月

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