「農民」記事データベース20091116-901-04

農のこころ

丸山美沙夫


 新米のとぎ水声を出しにけり

           中山 絢子

 俳誌『斧』から。米を研ぐ音や姿にはさまざま思いがある。子どもの頃の戦後の食糧難時代に、祖母や母たちの米研ぐ姿が深く心に残っている。この作は、新米を研ぐ音を「とぎ水声を出し」と詠んで表現の豊かさが詩情を広げている。収穫の喜びの明るさだ。私には今日の米作農家の低米価への叫びをも感じさせる。

(新聞「農民」2009.11.16付)
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2009年11月

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