“生物多様性守る”は市民の力
両耐性・在来種との交雑みつかる
COP10・MOP5の1年前記念集会
市民がGMナタネ調査発表
関連/ますます深刻化する遺伝子組み換え汚染
COP10とMOP5の1年前記念集会が10月24日、「遺伝子組み換え生物は生物多様性を脅かす」をテーマに名古屋市の愛知大学車道キャンパスで開かれました。
「食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク」共同代表の天笠啓祐さんが「みなさんの調査は、GM作物が生物多様性を脅かしている実態を明らかにしています。継続して調査を続け、来年に総まとめの集会を開こう」と開会あいさつしました。
ドイツの環境保護活動家で生物学者のクリスティーヌ・フォン・ヴァイツゼッカーさんが「生物多様性を守るのは市民の力」と題して基調講演を行い、「来年の会議に、市民の意見を反映させよう」と呼びかけました。
農民連食品分析センターをはじめ、生活クラブ生協連合会、グリーンコープ共同体、遺伝子組み換え食品を考える中部の会などがGMナタネの調査結果を報告。農民連食品分析センター以外の市民団体の調査は、全国31都道府県で行われ、総検体数1268で遺伝子組み換えが194。除草剤ラウンドアップをまいても枯れない性質(耐性)をもつGMナタネが104、バスタ耐性が102でした。
市民団体の調査結果では、ラウンドアップ、バスタ双方に耐性をもつGMナタネや、GMナタネと日本固有のナタネまたは在来西洋カラシナとの交配種と疑われる個体が見つかったことが発表されました。
最後に「日本国内でも、遺伝子汚染が私たちの予測を超えて広がっていることが明らかになりました」とのアピールを採択しました。
(新聞「農民」2009.11.9付)
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