農民連が全国代表者会議ひらく
新しい政治情勢のもとで
たたかう農民連の姿大きく
関連/代表者会議の発言から
全国委員会(来年1月)向け会員・読者拡大
知恵も力もある強大な組織を
農民連は10月22、23の両日、東京都内で全国代表者会議を開き、都道府県連と日本販売農協連合会(日販連)から、会長や事務局長などの役員65人が参加しました。
開会あいさつで、根本敬副会長は「新しい政治情勢のもとで、秋のグリーンウエーブと組織を大きくする取り組みは、農民連の存在意義をかけたたたかいだ。大きな志を持って、腹を固めあう会議にしよう」と呼びかけました。
笹渡義夫事務局長が、第4回常任委員会の方針にもとづいて、当面の運動方針を報告。第一に、新政権のもとで取り組まれるグリーンウエーブでは、すべての県連が自治体や農協など「農」の付く団体を訪問し、要求と運動を合流させることを軸に多面的に展開すること、第二に、来年1月開催の全国委員会めざして、500人の会員と1000人の新聞読者を拡大し、組織の前進をはかることを提案しました。
また、真嶋良孝副会長が「民主党の農業政策をどうみるか」と題して講演し、新政権は「打倒対象」ではなく「利用可能」な政権との位置づけのもとに、なぜ日米FTAなのか、戸別所得補償をどう見るかなどについて、資料を使って詳しく解明しました。そして、「農と食をめぐって重大な弱点を持つ新政権に対して、新たなたたかいにたちあがり、知恵も力もある強大な農民連をつくろう」と述べました。
討論では25人が発言し、そのまとめで笹渡事務局長は、「われわれのたたかいなしに新政権を『利用可能』な政権にすることはできない。価格保障の実現という旗をますます高く掲げていくことが重要。そして農民連のたたかう姿を大きく示し、組織拡大の課題を必ずやりきろう」と訴え、全員で確認しました。
なお、日本共産党農漁民局長の有坂哲夫さんが「新政権をどうみる、どうたたかう」と題して特別講演しました。
農民連には展望がある
準産直米で組織拡大へ
岩手県連 岡田現三さん
総選挙の中で農家と対話し、農政の話だけでなく米の出荷も話題にして、会員には「去年の倍は出してくれ」と頼んだ。花巻市にある農民組合の会長さんは、近所の20軒余りの農家に働きかけ、準産直米に出してもらい会員を増やしている。
何にひかれたかというと、これまでJAなどに販路を持っていた人の中では、米の価格ではなく「農民連のルートづくりには展望があるから」という話だった。農家の要求にこたえた意識的な働きかけで、存在感のある農民連をつくっていきたい。
税金の取り組み以外にも
会員と読者を増やせる
奈良県連 竹島茂直さん
これまでは、主に税金の取り組みの中で会員と読者を増やしてきたが、年間を通じて組織の拡大に取り組めないかと工夫してきた。
そのなかで、農産物の生産と流通というかかわりで、特に6、7軒の小規模な朝市の取り組みを通じて、会員と読者を増やせるようになってきた。さらに、固定資産税や農薬、加工、健康チェックといった学習会を開き、かならず知り合いをつれてきて仲間づくりをしている。そして「農民連に入ってよかったなあ」という声をおおいに広げていきたい。
なんでも農家の相談に
のれる組織になるために
静岡県連 吉川利明さん
奈良県連の援助で「家族農業を守る! なんでも相談」のしおりを作った。農民連とは税金だけじゃない。そんなちっぽけなところじゃない。生産も流通も労災も鳥獣被害も、なんでも農家の相談にのれる組織だという思いで作った。そして、税金以外は静岡独自の取り組みも紹介して、役員で分担しながら作った。
これを多くの農家に届け、「農民連はこんなこともやっている。いっしょにやりませんか」と農家に呼びかけ、現在の会員と読者を1・5倍に増やしていきたい。
(新聞「農民」2009.11.2付)
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