日本科学者会議が“米価暴落”で研究例会新政権の方向は私たちの運動次第横山事務局次長 大手スーパーの買いたたき批判
日本科学者会議食糧問題研究委員会は10月3日、都内で「日本農業の土台つき崩す米価暴落」をテーマに例会を開き、研究者や生協関係者など20人が参加しました。講師は、農民連ふるさとネットワーク事務局次長の横山昭三さんです。 横山氏は(1)米政策の矛盾が集中した08年産米価、(2)民主党中心の政権でどうなる農業・米政策、(3)いまこそ食料自給率向上に踏み出す時―農民連の要求と提言を柱に、豊富な資料をもとにわかりやすく話しました。 このなかで横山氏は、社長がチェーンストア協会の会長をつとめるイトーヨーカドーでは、期間限定ながら、千葉産コシヒカリの新米10キロが3000円を切って2980円。08年産はさらに安い2784円(秋田こまち)という売値をつけていることを取り上げ、「イトーヨーカドーの売り方は米価の足をさらにひっぱっている。大手スーパーの生産コストや仕入れコストを無視した安売り、買いたたきは許されない。いますぐ規制すべきだ」と話しました。
また、備蓄米買い上げなど緊急要求の実現まであと一押しのところまで政府を追い詰めた農民連のたたかいを紹介し、「新政権のゆくえを決めるのはわれわれの運動次第だ」と強調しました。参加者から「なぜ米が足りないのに、米価が下がるのか」「後継者を育てていくには、何が必要なのか」「民主党のマニフェストは矛盾しているのではないか」などの質問が出され、活発な意見がかわされました。
日米FTA交渉進めるな福島県北農民連の請願 福島市議会がはじめて可決福島県北農民連が提出した「日米FTA交渉を進めないこと」を求める請願が、福島市9月議会で可決されました。日本農業の崩壊につながる日米FTA交渉をなんとしても阻止しなければと、地域の会員が運動をすすめた結果です。県北農民連は市議会が開かれるたびに請願行動を実施し、各会派への紹介議員のお願いや趣旨説明を繰り返し行ってきましたが、ことごとく否決されてきました。ある議員からは、「あんたらもしつこいね〜」「また米の請願?」などと言われ続けてきました。 しかし、議会中はかならず委員会の傍聴を行い、各議員がどんな発言をしているかメモを取り、会員に報告してきました。毎回否決されるたびにがっかりし、「もう出してもムダだ」「あんな議員に何言ってもダメだ」などと悲観的になっていましたが、ある役員から「おれらの運動が、まだまだたんねーんだべ。あきらめないでいくべ」と励まされました。 今回、請願が可決したことは、総選挙で政権が代わったことも影響があると思いますが、これまで運動をあきらめないで続けてきたことが結果としてつながりました。このことに確信を持ち、大いに運動をすすめていきたいです。 (福島県北農民連服部崇)
(新聞「農民」2009.10.19付)
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[2009年10月]
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