「農民」記事データベース20091005-895-06

東ティモールに平和を

東京で記念コンサート


エゴ・レモスさん出演

 特定非営利活動法人パルシックは9月19日、東京都千代田区のYMCAアジア青少年センターで、「東ティモールに平和を! 記念コンサート」を開きました。東ティモールは1999年の住民投票を経て、2002年にインドネシアから独立。住民投票から10年目に当たり、国づくりの歩みを記念するために開催したものです。

農民の大きな心の支えに

 06年にも来日

画像 出演者は、東ティモールのエゴ・レモスさん。エゴさんは、農薬や化学肥料を使わない持続可能な農業の実践者・組織者であり、現在はアーティストとしても活躍しています。06年に、国際的農民組織ビア・カンペシーナの東南・東アジア地域会議が日本で開かれたとき、エゴさんは東ティモールの農民組織の代表として参加し、農民連と食健連が開いた国際フォーラムで、発言しました。

 コンサートに先立ち、駐日東ティモール大使館のドミンゴス・サルメント・アルベス特命全権大使が「今日のコンサートが東ティモールの国や市民にとって、大きな心の支えになる」とあいさつ。パルシック東ティモールプロジェクトマネージャーの伊藤淳子さんは、現地のコーヒー農家を生産者組合に組織し、良質のコーヒーをフェアトレードで輸出しながら、生産者の自立を支援する活動を報告しました。

 コンサートは、エゴさんが06年、日本から東ティモールに帰国直後、母国の政情不安を嘆き、焼け落ちた家屋の様子を記憶にとどめるために作った曲「ぼくらはひとつ」でオープニング。その後「農民」「ティモールに平和を」などをソロ・ギターで弾き語り、後半は、東京・三多摩出身のミュージシャンで作るサンタマミーゴスの演奏に合わせて歌いました。

 サンタマミーゴスもマンボなどのラテン音楽を披露し、聴衆は、演奏に合わせて、踊り歌って楽しみました。

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 パルシックの井上礼子代表理事が「音楽が道をつなぎ、悲しみを希望に変えていくことができると実感できた」と閉会のあいさつをしました。

 コンサート後、エゴさんは「とてもすばらしいコンサートでした。東ティモールの人口の8割は農民ですが、こうして農民を支援してくれていることに感謝します。石油の高騰、グローバリズムのもとで、農民は困難な状況に置かれていますが、東ティモールでも、日本でも、食糧生産、環境の維持などに果たしている農民の役割は重要です。誇りをもってください」と語っていました。

(新聞「農民」2009.10.5付)
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2009年10月

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