日韓両組織に共通点多い
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歌って踊って元気いっぱいのKWPA大会 |
日本側からも説明した後の交流では、韓国側から日本の米価の安さに驚きの声が上がっていました。また韓国側の教育事業について質問したところ、「特定のカリキュラムをつくって、農民運動とは何か、女性としてのプライドにも言及して政治・経済・食糧主権などについて学習している。今後は歴史についてもやっていきたい」と答え、特段の力を入れているようすが伺えました。そして「男はコブシでたたかい、女は学習してたたかう」と言っていたことが、印象的でした。
また、食糧主権の活動の一環として、在来の種子を守る運動に取り組んでいることも紹介されました。これは、「消費者が1万ウオンを寄付し、収穫時に実物をもらうか購入する。またカンパもOK」という取り組みで、日本でいえば大豆トラストにあたる運動のようです。
KWPA役員のみなさんと。前列左から2人目が会長の金さん |
慶北農民会が始めた「みんなの畑」(ウリトッパッ―顔が見える生産者と心の通じる消費者がともに作る食安全事業団体のこと)は、500平方メートル以下の畑で環境に優しい農法で種子を自家採取し、地産地消を確立することを目的にしています。週1回のふるさと宅急便の包み(ケロ)事業を今年14人の女性ではじめましたが、反響の大きさに驚いていました。
説明してくれたキム・ジョンイルさんは、「新自由主義の下で、カーギルやモンサントのようなごく少数の多国籍企業が世界の農業を支配しようとしている。私たちの種子を守る運動は、韓国農業の変革にはすぐには及ばないかもしれないが、いつかは農業のやり方が変わると思う。女性たちが包み事業を通して経営に参加し、生き方に関心を持ってもらいたい」と、控えめななかにも強い意志を感じました。この事業に参加する消費者は、いまのところ50数人ですが、2倍に増やしたいと抱負を語っていました。
尚州でウリトッパッ事業にとりくむ農家ときゅうりの収穫 |
きゅうりを収穫体験した後で、みんなでトウモロコシの跡地にダイコンの種子をまきました。作業を終えた後、あぜ道に広げられたスイカやビール、マッコリで種子の成育と日韓交流を祈願して“乾杯!”しました。
[2009年9月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
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