築地市場移転の即時中止を東京 豊洲新市場計画の中止求める集会
東京都が築地市場(中央区)を、土壌汚染が深刻な豊洲の東京ガス跡地(江東区)へ移転を検討している問題で、仲卸業者らでつくる「市場を考える会」などの実行委員会は9月8日、「豊洲新市場計画の中止を求める市民集会」を文京区内で開き、150人が参加しました。都議選、総選挙後の初めての集会です。
選挙で反対勢力が多数に現地築地に残し再整備を 第1部のリレーアピールでは、NPO法人「市場を考える会」の山崎治雄代表が「みんなで知恵を出し合いながら力を合わせて移転を阻止し、現地での再整備を求めよう」とあいさつしました。 市場労働者でつくる全労連・全国一般東京地本東京中央市場労働組合の羽根川信委員長は「市場従業員は、当初から移転中止の声をあげてきた。今日の集会を新しい市場の未来に向けたスタートにしよう」と呼びかけました。 NPO法人日本消費者連盟の富山洋子代表運営委員は、「スーパーとは違い、築地市場の魚には、仲卸業者の愛情が込められている。消費者にとっても、築地市場は残さなければならない」と述べました。 広島大学の三国英実名誉教授は、卸売市場再編問題で報告。「新市場の建設は、輸入自由化や規制緩和路線のもとで、大手食品企業による生鮮食料品の大量輸入基地としての役割を果たすもの。大手量販店や外食チェーンなどの求めるIT化や物流システムなど新たな機能を備えた巨大集配センターの建設計画だ」と解説しました。 日本環境学会の坂巻幸雄土壌汚染問題ワーキンググループ長は、都が行った環境確保条例による調査について「機械的な作業の結果を、機械的にとりまとめたものだ。ボーリング作業の精度も悪く、移転予定地は安全とは言えない」と批判しました。 豊洲土壌コアサンプル廃棄差し止め訴訟原告団の水谷和子さんは「汚染の唯一の証拠になる、移転候補地から採取した土壌の標本を都が廃棄しようとしている」と述べ、証拠を保全するために、訴訟原告団への参加を呼びかけました。 第2部は、都議会各会派からの報告。事前に、都議会全会派に参加を呼びかけましたが、自民、公明両党は欠席しました。 第一党になった民主党は、増子博樹政調会長代行が発言し、「移転の中止と再整備を求める」と述べました。 日本共産党の清水ひで子副幹事長は「都議選、総選挙で築地市場移転反対の勢力が多数になった。豊洲への移転を許さず、現地での再整備のためにがんばる」と決意表明しました。 ほかに生活者ネット・みらい、自治市民の代表があいさつ。最後に、「私たちは、豊洲新市場計画の一日も早い中止を、国民・都民の権利として求める」との集会アピールを採択しました。
災害カンパの呼びかけ先週号で兵庫県佐用町の豪雨災害へのカンパ支援をお願いしましたが、この間、福岡県や山口県、岡山県など各地で豪雨などによる被害が発生しています。被災地への救援カンパをお願いします。 (新聞「農民」2009.9.21付)
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[2009年9月]
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