農民連創立20周年記念ベネズエラ視察ツアーの見どころコーディネーター(兼通訳) 新藤 通弘さんに聞く農民連は、結成20周年を記念して、10月30日から11月9日までベネズエラ視察ツアーを計画しています。ツアーのコーディネートと通訳をお願いしている新藤通弘さん(日本AALA副理事長で現代ラテンアメリカ研究の第一人者、城西大学兼任講師)に、ツアーの見どころを聞きました。
一般には訪問できない現場“国会議員”が全行程に同行“農民連結成20周年の活動にふさわしい企画を”との依頼を受け、以下のようなプランを立てました。私自身、農業問題には大きな関心をもっており、キューバ研究の動機はキューバの農業改革の調査でした。ベネズエラとのかかわりが深まったのも、同国で行われている農村の変革への関心からでした(詳しくは、拙著「革命のベネズエラ紀行」=新日本出版社=を参照)。発展途上国の社会改革の基礎は、農業・農村構造をいかに改革するかにかかっているといっても過言ではないからです。 そうした観点から、次のような柱を考えて日程を組んでみました。 (1)ボリーバル革命は今どういう方向に向かっているのか。革命の主体を担うベネズエラ社会主義統一党の本部を訪問し、幹部と懇談する。国会を訪問し議員と懇談する。 (2)経済政策全般を理解しておく。経済・財政省を訪問し説明を受ける。 (3)国民が革命の主人公として改革を進めている「内発的発展計画」、居住地区の医療改革、識字運動、教育改革、貧困対策の流通改革の現場をみる。 (4)変革の中で女性がどういう役割を果たしているか、女性省を訪問し幹部と懇談する。 (5)そして、最大の目玉として、農業改革の現状はどうか。農業・土地省、農業改革庁、農業協同組合、サモーラ社会主義農場を訪問し懇談する。 農業改革の省庁や現場は、土地の収用をめぐって改革反対の抵抗もあって政府側のガードが固く、一般にはなかなか訪問できません。しかし今回は、特にベネズエラの国会経済開発委員会の副委員長で、ビア・カンペシーナ加盟の農民組織のリーダーであるブラウリオ・アルバレスさんに訪問先の承諾をとっていただいています。ブラウリオさんは、私たちの訪問すべてに同行される予定です。
ベネズエラでこうした農業改革の深部、最前線まで訪問した例は、新聞記者も含めてこれまでありません。画期的なツアーになるものと期待しています。なお、通訳は私がすべて行いますので、懇談の内容をじっくり理解していただけると思います。 ツアー申し込みは、農民連本部まで。定員枠に若干の余裕があり、まだ可能です。
(新聞「農民」2009.9.7付)
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[2009年9月]
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