「農民」記事データベース20090817-889-10

旬の味


 8月に入ったばかりだが、近所のスーパーで宮崎産の新米コシヒカリが販売されていた。昨年よりも安いと聞いていたが、値段を見たら5キロ2080円だった▼1俵あたり玄米換算にして、流通経費の平均値を引くと生産者米価は1万4500円。ところが、農水省が試算した米作りの生産費は、1万6000円を超えている。もう何年、採算割れを起こしているのだろうか▼農民連は、2万円米価を要求して運動を進めてきたが、これでも店頭価格にすれば5キロで2700円超くらいだろう。一合当たりにすれば82円程度。日に5合炊いても400円ちょっとですむ。この値段が高いと思いますか?▼農産物価格の安さは、米だけではない。農民は採算の取れない低価格に苦しみ、ただ働き状態が続いている。これでは若者も、なかなか農業には入ってこれない。与党が進めてきた財界、アメリカ優先の政治に、弱い立場の人々が苦しめられている。今度の衆議院選挙は、こうした政治を変える絶好のチャンスだ。

(竹)

(新聞「農民」2009.8.17付)
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2009年8月

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