お母さんパワー 元気にはじけた!
第55回日本母親大会
「生命を生み出す母親は生命を育て生命を守ることをのぞみます」のスローガンのもと、第55回日本母親大会が7月25〜26日、京都市で開かれました。猛暑で知られる京都なのに、初日は嵐のような大雨。しかしそれをはじき飛ばす勢いで集まった女性たち。2日間でのべ1万7500人が集いました。
◎全体会
1日目は全体会。京都佛教会理事長(金閣寺・銀閣寺住職)の有馬頼底さんが講演し、平和や命、憲法9条の大切さを、ユーモアをまじえて話しました。活動交流では、労働・医療・商業・教育・平和・介護など、それぞれの団体からたたかいやがんばりが報告され、農民連女性部長の久保田みき子さんが、「稲作農家の労賃は時給179円」など農政への怒りや、食糧主権と農業・食糧政策の転換を訴えて、連帯の拍手がわきました。
◎分科会
2日目は分科会。農民連が担当した「安全・安心な食料は日本の大地から――農地制度を守り、食料自給率の向上を」の分科会には、約200人が参加し大成功でした。
助言者の立命館大学教授の渡辺信夫さんが問題提起を行い、農家、消費者、流通、商業関係者など約30人が発言。関心が高かったのは「農地法」で、「耕作放棄地が増えているから良いのでは」「農地法が変えられたが、これで日本の農業が守られるのか」など、地域の実情や疑問も出されました。
また、「今までは身近にいた地域の農協職員に肥料の助言などをしてもらえたのに、農協が合併後、金融業ばかりになり、もう頼れない」、「大規模農家が一億円以上の資材をつぎこみ、補助金をもらっても価格の安値で苦しんでいる」「鳥獣害で困っている、何も作れない」「全校自校方式の学校給食がともに育ちあう場になっている」などの声が上がりました。
最後に、価格保障・所得補償の実現、地産池消の発展、自給率向上、全食品への表示、新規就農者への支援制度などの要求を申し合わせました。
家でも地域でも大活躍
農村のお母さん交流会
1日目の夜には70人が京都農民連会館に集まり、「農村のお母さん交流会」を開催しました。京都・和歌山・奈良・滋賀の農民連の女性たちが、朝から作った手作り料理でおもてなし。京都らしく丹波の黒豆、ブリの刺し身、あら煮、万願寺とうがらしの煮付けなど20品目を超える料理と、組合員の踊りで、心も体も大満足でした。
「お母さん交流会」の準備に大活躍した京都農民連女性部は1カ月前に再結成したばかりで、元気なお母さんたちが20人ほど参加し活気づきました。各県から様々な取り組みが話され、家でも地域でもがんばっている女性たちの様子がうかがえる交流会になりました。
(茨城県農民連 小林恭子)
(新聞「農民」2009.8.10付)
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