米価暴落 緊急対策で要請相次ぐ
山 形県農民連 取り組み急ピッチ
山形県農民連は、花烏賊義廣会長と事務局長の洞口昇一が7月15日、山形県知事あて要請書を村上健一農林水産部次長に手渡し、懇談しました。村上次長は、「備蓄米の買い入れは、そのとおり」と述べました。 |
山形農協で懇談する山形地方農民連の役員ら(右側) |
県農民連では、8月5日の「怒りの中央行動」に向け、県内すべての自治体、農協への要請行動を計画しています。
農民連の要請内容は、(1)備蓄米100万トンを維持するため買い入れを行う(2)大手量販店の「買いたたき」をやめさせる(3)米の備蓄水準引き上げと大豆などの穀物備蓄制度の創設(4)「米改革」の抜本的な転換と安定した流通システムの確立。
冒頭で、農民連の町田拡会長は、「高い米も安い米も動かない状況にあり、このままでは新米への影響も避けられない。緊急に政府へ備蓄米100万トン水準まで買い上げるよう農協としても要請してほしい」とあいさつ。
対応した重野徳夫専務と近藤功農業対策部長らは「全農系の米が魚沼コシヒカリも含めて不完売となったが、契約は終了している。備蓄制度や輸入米(ミニマムアクセス米)、米粉などの主食用以外での対策を見直すよう、政府へ要請している」と述べ、農民連の要請内容と共通の立場だと話しました。
また今井健副会長は、米の生産費が60キロあたり1万6412円、労賃は時給にすると179円で、生産者米価が生産費を大幅に割り込んでいる状況にあり、「とても再生産できる状況にない。政府は備蓄米を売りっぱなしで、今年に入ってから買い入れは実施していない。いま買い入れを行えば需給が引き締まる可能性があり、緊急に政府へ声をあげてほしい」と訴えました。
県農協中央会側は、米価下落が県内の農業に大きく影響している事実を踏まえて、今後も政府へ要請していくことを約束。また、09年産米の価格については、1万6000円台(一般コシ1等)めざし、1万4000円の仮渡金は確保できるよう努力していくと説明しました。
[2009年8月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
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