米価急落 黙ってはいられない山形・庄内農民センター
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“怒り”の発言をする阿部一雄さん |
「庄内からお米を産直している。農家が大変なときには応援に行かなければ」と、はるばる横浜市から保育園の園長さんら3人が急きょ駆けつけ、「農家の暮らし守れ」「安売り反対」などと父母や保育士が書いた寄せ書きを届けてくれました。
また、県商工団体連合会会長の小竹輝弥さんは、企業の倒産、労働者のリストラが激増するなかで、「米価の安定こそ地域経済復活の要だ」と訴えました。
最後に庄内産直センターの佐藤光雄組合長が、「7月1日の自治体、農協要請からわずか13日間でこれだけの人が結集したことは、『農民は黙っていられないぞ』という意思を高らかに示した。今日をたたかいの出発点にして、誰でも一致できる10万トンの備蓄米買い入れと、価格破壊の安売り競争の規制を要求して立ち上がろう。集落での署名活動や米問題を語る会の開催、トラクター・軽トラデモなど元気よく楽しく運動を広げていこう」と訴えました。
パネリストは、内子町長の稲本隆壽さん、JA愛媛たいき組合長の梶谷昭伸さん、生産者を代表して堀本健二さん、日本共産党農漁民局長の有坂哲夫さんの4人。コーディネーターは、愛媛大学農学部特命教授の村田武さんです。
このシンポジウムは、内子町農民組合をはじめ、内子町、愛媛たいき農協、えひめ中央農協、内子町農業委員会、内子町森林組合、内子町商工会、愛媛たいき農協労組、内子町役場労組、コープえひめ、愛媛食健連の11団体でつくる実行委員会が主催。このほか、内子町認定農業者協議会、フレッシュパークからり運営協議会、「小田の郷」せせらぎ、(有)しあわせの黄色いハンカチ、企業組合石畳むら、うちこグリーンツーリズム協会の6団体が協賛しました。
厳しい農業情勢に対応して地域農業再生を議論しようというもので、生産者のほか自治体首長、JA組合長、日本共産党農漁民局長というパネリストの組み合わせは、全国でもほとんど例を見ない試み。当日は270人が参加しました。
実行委員長の上田輝國さん(内子町農民組合長)が、「農村では高齢化が進み、限界集落も出てきた。若い後継者も少なく、耕作放棄地や鳥獣の被害も増えている。このシンポを地域農業、まちづくり発展の出発点としてほしい」とあいさつ。岡田志郎県議(自民党・代読)、愛媛県農協中央会の伊賀上恒英企画本部長、愛媛農民連の岡田厚美会長が来賓あいさつしました。
稲本町長は、町の総合計画を紹介しながら中山間地の可能性を強調。梶谷組合長は、内子町管内は柿などを中心に生産を維持しているものの生産者が減少しており、落葉果樹の支援策の強化が必要と主張し、堀本さんは、栽培する柿の現状と温暖化の影響などを報告しました。有坂さんは、同党の「農業再生プラン」の内容を紹介しながら、地域の努力に加え、輸入農産物の規制など農政の大転換の重要性を訴えました。
会場からは、農産物の価格保障政策、学校給食の取り組み、森林資源の活用などについて、その現状と対策の必要性が意見として出されました。
[2009年7月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
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