気軽に撮って上手になろう
楽しい写真教室
〈最終回〉
写真家 亀井 正樹
(7)ワンランク上の写真をめざそう
「写真は感性と表現力」ともいわれます。撮影者が感じたものを独創的に表現するためには、撮影者が意図とする結果になるよう、カメラを操作することが必要です。
現在のカメラにはさまざまな自動機能が搭載され、誰もが失敗しないよう配慮された設計がなされていますが、反面、当たり障りのない写真ばかりができるのも事実です。ときにはカメラ任せの撮影だけでなく、あなた自身がカメラの機能を操作しながら独自の表現力で写真を撮ってみてはいかがでしょうか。
シーンモードを使う
コンパクトカメラのほぼすべての機種には通称「シーンモード」と呼ばれる機能があります。
特別な、また困難な撮影条件のときに適度な設定をしてくれるもので、「夜間・夜景モード」「ポートレートモード」「スポーツモード」から、最近では「美肌」「パーティー」などもあるようです。
夜景を自然な感じに撮るには、カメラを三脚などに固定し、スローシャッターを選択すると美しい仕上がりになります。露出を計測するのに不慣れな人は、「夜間・夜景モード」を使えばカメラが露出を計り、適度な夜景が再現できます。
運動会の選手など、動きのある被写体を撮りたいときは「スポーツモード」の設定にします。カメラはハイスピードシャッターに設定されるので、選手の瞬時の姿が撮れるはずです。
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(上)躍動感を表すためスローシャッターとともにズームレンズを動かして撮影(シャッター速度1/15秒)
(下)緊迫した瞬間の様子を再現するため高速度シャッターで撮影(シャッター速度1/500秒) |
自分で設定する
シーンモードばかりに頼らず、「シャッター速度」や「絞り」を自分で選択する設定ができれば、たとえばスポーツ選手の動きに合わせてスローシャッターを用いることでスピード感を表現することができます。
短い連載でしたが、皆さんが写真を撮影する上で参考になれば幸いです。
(おわり)
(新聞「農民」2009.6.22付)
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