田植え
9条たんぼに、今年は――
“愛♥LOVE9条”の字
福島県北農民連
田植えにはちょっと肌寒い5月30日、福島県北農民連は、恒例の「9条たんぼ」の田植えを桑折町の大槻重吉さんの田んぼで行いました。農民連はじめ、新日本婦人の会や地元の「9条の会」などから28人が参加しました。
今年の文字は、なんと「愛♥LOVE9条」。前日に、実行委員長の菅野泰伸さんと八巻洋一さんが「ラブってどう書くんだ」「なに、曲がってるってが」など、悪戦苦闘しながら線を引きました。
当日は、菅野さんから田植えのやり方、注意点などの説明がありスタート。田植えの経験があまりない人は、簡単な「♥」「L」「O」「V」「E」「9」を担当。農家が「愛」「条」など難しい文字を担当し、文字のバランスを修正して作業を終えました。
トラクター・軽トラ、“9条パレード”
その後、トラクター1台、軽トラ16台が参加して、「憲法9条を守ろう」「米と農業を守ろう」などののぼりを掲げて、宣伝カーを先頭に町内を「9条パレード」しました。宣伝カーから「憲法9条は世界の宝です。平和憲法を守りましょう」「世界では食糧不足が深刻です。安心・安全な日本の農業を守り、食料自給率を引き上げましょう」と呼びかけました。
新婦人の産直担当者は、「親子で生まれて初めての田植えでした。息子は『これがお米になるの〜!』と、いまから収穫の日を楽しみにしています。親子で農業を考える貴重な1日になりました」と、準備してくれた農家に感謝していました。
(福島県北農民連 服部崇)
平和を考える出会いに県外からも、20代も多く
茨城・空自基地わきで
16回目となった百里平和田植え交流会。5月17日の朝は雨でしたが「昔から田植えは雨でもやるものだ」と、使い切りカッパを用意してはじめました。
泳ぎ回るオタマジャクシを眺めながら、みんなで楽しく田植えをしました。県外からの参加者も含め20代の参加者が多く、慣れない手つきで1反歩の田んぼにおおらかに苗を植えることができました。
田んぼのすぐ向こうは、航空自衛隊百里基地のフェンス。休日は飛ばない戦闘機が、轟(ごう)音とともにパラシュートを広げながら着陸し、参加者20人は田んぼから100メートルほどの近さにつくられた新滑走路を肌で感じました。
この新滑走路は、百里基地を軍民で共用する「茨城空港」として完成しましたが、旅客機が使用する前に戦闘機が離着陸し、基地の拡張という現実を浮き彫りにしました。現在決定した路線は、1日1往復のソウル便のみで、国内線はゼロ。約550億円の税金を無駄に投入し、自衛隊にとっては大助かりです。
その後の交流会は、百里基地反対運動を50年以上たたかってきた百里平和委員会会長の宮澤昭さん宅の「育苗用ビニールハウス」の中で行われました。バーベキューに舌鼓を打ちつつ、クイズに挑戦し、百姓バンド「ヒューマンファーマーズ」の歌声を聴きながら食糧と農と平和を考える出会いのイベントになりました。
(茨城県平和委員会 栗又衛)
ちびっ子たちは夢中 ツアー130人
空知産直センターと新婦人道本部
曇り時々晴れの5月30日、北海道農民連・空知産直センターと新日本婦人の会道本部による「田植えツアー」が開かれ、130人が参加しました。「新婦人の田んぼ」でちびっ子たちがはだしになって田植えを体験しました。空知中央農民組合委員長の井上耕太郎さんの説明を受けて、いっせいに田んぼの中へ。「冷たい!」「うわっ、気持ち悪い!」などと、子どもたちは夢中で田植えをしていました。
田植えの後は、楽しい昼食です。農民組合女性部が作った豚汁とアスパラガスを食べ、「おいしいね」と喜んでいました。食べた後は、消費者と生産者の交流。「楽しかった。農家のみなさん、ありがとうございました」と、札幌市から来た小学5年生の男の子。生産者から「ありがとう、また来年も来いよ!」と声がかかりました。
(空知中央農民組合 小橋 都)
小雨のなかにぎやかに料理囲んで交流
東青食健連
青森市にある東青食健連は5月30日、やませが吹き小雨交じりのあいにくの天気でしたが、1回目の交流会「田植え祭り」を開催しました。「田植え祭り」は以前から、毎年、新日本婦人の会と東青農民組合で産直交流の一環として行われてきましたが、昨年結成した東青食健連にどちらも加盟していることから、より多くの参加でにぎやかに開催しようと、今年は東青食健連の主催で行いました。
青森市からはマイクロバスをレンタルして、おとな22人、子ども6人で蓬田村の東青農民組合員の田んぼへ向かいました。地元から農家が11人参加し、紫黒米の苗を植えました。子どもたちは、はだしで泥の田んぼに入り、ぬかるんだ田んぼに足を取られながら、一生懸命作業しました。
その後の交流会には、蓬田村の古川正隆村長(食健連会員)も出席し、イカ焼きやたけのこなど“海の幸、山の幸”の料理を囲んでにぎやかに交流しました。最後に参加者総勢40人で記念撮影。
田植えや交流会の準備に大忙しだった東青農民組合のみなさん、本当にありがとうございました。
(青森市農民組合 鶴谷エミ子)
(新聞「農民」2009.6.15付)
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