旬の味
田植えが終わった。といっても、わが家は代かきした田んぼに種モミを直接打ち込む「水稲たん水直播」で、1・4ヘクタールも1日で終わる▼稲作りの労働時間とコスト削減の切り札として10年前から始まった水稲直播は、苗を作らなくてもいいし苗を運ぶ必要もない。農協に頼むだけで、種子のコーティングから打ち込み作業まですべてやってくれ、経費も農協から買う苗の値段とほとんど変わらない▼そんな直播にも課題がある。モミ発芽後のヒエなど雑草の管理だ。モミの発芽を促すために、直播後10日間水を落とし日光にあてる。その間に雑草の種もいっせいに芽を出す。稲の発芽を確認したら、すぐ水をあてて除草剤をまくのだが、タイミングを逃がすと雑草が勢いを増し、稲の苗が育たない▼苦労が絶えない米作りだが、昨年は2年連続で日本穀物検定協会の食味ランキングで「特A」となり、苦労が報われた。心細いアリの行列のように見える直播田んぼに稲が実るころ農政も大きく変わっているだろうか。 (安)
(新聞「農民」2009.6.8付)
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[2009年6月]
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