「農民」記事データベース20090601-878-05

農のこころ

丸山美沙夫


 田水引く爺の鍬先風尖り

           美沙夫

 代掻き前に堰から田水を引き込むところ。乾いた耕土の土塊に、輝きながら流し込んでいく水の光りは、農のこころをときめかす。水量の多い時はいいが、旱魃で水の少ない時は大変である。水の行き渡らないところに鍬先で水を誘い込むのも経験の技か。郷の清らかな水、水田の大切な水のありがたさを感じるとき。

(新聞「農民」2009.6.1付)
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2009年6月

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