岩手・八幡平
農業をつぶすな!
市長訴え“百姓一揆”全国各地で
集会討論会で
各党国会議員が
農業政策を主張
「農家をつぶすな!」「生産コストを抑えるのは限界だ」…。市や農協でつくる岩手県八幡平市農業振興協議会が主催して「平成の百姓一揆!八幡平」が3月8日、開催されました。ムシロ旗を掲げた農民や農協・市の職員など1100人がトラクターを先頭にシュプレヒコールをあげながら会場に結集しました。
岩手県北部、奥羽山脈沿いにある八幡平市は、米や野菜づくり、畜産・酪農などが盛んな農業の町。農畜産物の低価格と飼料、肥料など生産資材の高騰は農家経営を直撃しています。
集会のメーンとなる討論会には、自民党の玉澤徳一郎衆院議員、民主党の主濱了参院議員、公明党の井上義久衆院議員、日本共産党の高橋千鶴子衆院議員、社民党の菅野哲雄衆院議員が出席し、農産物価格や輸入自由化、米の需給と減反などについてそれぞれの立場を述べました。
減反については、いずれの政党も「現状のまま廃止・選択制にするのは米価の暴落を招くので認められない」と発言。あわせてポイントとなる米価については、「価格保障を中心にする」という日本共産党の高橋議員以外は、所得補償をすすめる考えを示しました。
失笑を買ったのは自民党の玉澤議員。「自分が農水大臣のとき、自給率45%の目標を掲げたが実現できなかった。自給率を100%にするという民主党の話は、海を畑にしない限り不可能」と発言したり、飼料の高騰対策を与党・政府が実施してきたという“居直り”が目立ちました。
会場からは「輸入自由化は許されるのか」「酪農40頭の経営をやっているが借金を払えない。遠い将来の話もいいが、いまの状況をなんとかしてほしい」などの質問や要望が出されました。田村正彦市長は「各政党の皆さんは、この声をしっかり受け止めてほしい。全国各地でこういった取り組みがおこなわれることを期待している」と結びました。
地元で稲作を中心に農業を営む吉田勘次郎さん(西根町農民組合・組合長)は「政府は責任をしっかりとってほしい。価格保障がやはり大事だ。その点で、共産党の話がよかった」と語っていました。
(岩手県農民連 岡田現三)
(新聞「農民」2009.3.23付)
|