「農民」記事データベース20090309-867-08

本の紹介

鈴木正典著「想い出かたり」


写真みて想い出を語り
生きる喜び感じてほしい

画像 ユニークな本が出版されました。著者の鈴木正典さんは、島根県出雲市民病院の医師で、自称“回想法旅芸人”として、ひとりぼっちの高齢者をつくらないために、婦人会や老人会などでともに楽しんでいるお医者さんです。

 では、回想法とはなんでしょうか。それは、脳裏に焼きついていることや体にしみこんでいる記憶を、写真などを手がかりに引き出し、心の奥にしまっておいた大切な想い出を語ることで、生きた喜び、生きる喜びを感じること。写真を見て、いろいろな感想や想い出を語り合う、それが回想法です。一人で回想すると後悔ばかり。でも聞いてくれる人がいれば「想い出かたり」に花が咲きます。

 鈴木さんは「この本に掲載された写真44枚は、“癒しの力”があるすばらしい作品ばかり。一枚の写真から小説家のように自分流にいろいろな物語を展開してみましょう」と語っています。たとえば「紙芝居」の写真。ある男性は「この写真に胸が熱くなりました。親からもらった5円玉。急いで友達と見に行ったこと。水あめを割りばしにつけて白くなるまでぐるぐる回したことが、つい最近のように思い出されます」と回想しています。さてあなたは、どんな回想をしますか。そして誰に語りますか。

▼かもがわ出版 TEL 075(432)2868
▼定価1500円+税

(新聞「農民」2009.3.9付)
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2009年3月

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