「農民」記事データベース20090302-866-09

この人

バイオサークルを開発・製品化した水戸民商会長
小山 松雄さん(58)


各地で好評、新たな開発に挑む

 水戸民主商工会(民商)会長の小山松雄さんを事務所に訪ねると、「私は古くからの新聞『農民』読者」と言いながら、書棚から鯉渕学園の涌井義郎さんが連載した「土作りと有機物の使い方」のファイルを取り出しました。

 小山さんはもともと、食品加工の機械を設計・製作してきました。そんななか、コンビニなどで毎日大量に出てくる生ゴミを焼却せずに有機肥料にする装置は作れないかと、試行錯誤。つくば大学の研究室に土壌菌のDNAを分析してもらったり、ステンレスの資材が高騰するなど苦労の末に、土壌菌の力で生ゴミを肥料に再生する「バイオサークル」を開発、製品化しました。

 この生ゴミ処理機を導入した日立市の保育園では「いぜんEM菌を使ったコンポストを利用していましたが、すぐに満杯になって夏には虫がわいたり臭いが広がっていました。小山さんのバイオサークルは、虫もわかないし臭いも出ない。いぜんとはまるで違う」と好評で、子どもたちには「これが野菜や花のごはんだよ」と教えながら肥料を畑にまいているそうです。

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小山さん(左)と農民連の会員でもある民商県連事務局長の綿引悦朗さん

 また、“生ゴミの処理に困っていた”という水戸市の高齢者グループホームでは「生ゴミからできた肥料を使ってハクサイを栽培しましたが、全然できばえが違う」と好評です。

 小山さんはさらに「地球にやさしいものづくり」をめざして、研究・開発に悪戦苦闘中です。

(新聞「農民」2009.3.2付)
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2009年3月

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