「農民」記事データベース20090302-866-07

第18回大会の発言から


喜ばれている税金相談 毎年仲間4、5人迎える

秋田県農民連 高橋 肇さん

画像 私は、組織作りの大切さについて、現場の小さな出来事を発言します。

 私が住む秋田県横手市の集落は、果樹と稲作の農村地域です。集落戸数は31戸で、そのうち農家は24戸。農民連の組合員は、税金の申告を中心に、ここ4、5年で、11戸に増えています。

 私は一昨年まで農政事務所に勤めていましたが、退職を機に、みんなから「仲間に入れてやる」と言われ、農業に専念し、ただいま2年生です。

 税金の申告では、隣の集落の仲間と一緒にしていましたが、4年前にのれん分けをしてもらい、自分が住む集落の人たちに声をかけてみました。

 一緒に計算して申請すると、赤字の農家では還付があったり、国保税が安くなったりと、メリットがあって、農家に大変喜ばれました。

 こうして、毎年3人から4人ずつ仲間を迎え、現在では集落の約半数が組合員ということになります。これに加えて、新聞「農民」読者は3戸です。

 今度は、そのお礼として隣の集落に仲間をのれん分けしたいと考えていますが、なかなか難しい面もあります。しかし私一人ではありませんので、地域のみんなを力にして、一人でも輪を広げるように、農民連の組織作りができる仲間を増やしたい。

 税金の申告は、農家にとってメリットのある活動です。のれん分けをできる仲間を増やしながら、もっと大きく組織作りをがんばりたいと思っています。


良き相談相手として生活・税金問題とり上げ

宮崎県農民連 有田枝梨子さん

画像 農政の被害者でもある農民の良き相談相手として、農民連の果 たす役割について発言します。私は、宮崎県の都北農民組合(都城市)でパート専従をしています。

 農民組合では、税金申告や免税軽油の申請、米・野菜産直に取り組んでいます。ここ数年、組合員や新聞も減少傾向にありましたが、一昨年から2年続けて、増勢に転じています。

 税務署で確定申告をしていたという人から「書き方や計算の仕方がわからず、足が震えて大変だった」ということを組合員が聞き、「農民組合なら丁寧に聞き取りして、税金が安くなるし、納得して申告もできるよ」と誘って、会員に迎え入れた例が多くあります。

 売り上げが100万円以下の組合員さんも辞めずに、「ここなら安心して申告できる。組合費を払ってでも年に1回あんたの顔を見に来る」と、うれしいことを言ってくれます。

 税金の処理もパソコンでできるようになり、免税軽油も昨年は、40人分の106万リットル、203万円の節税ができました。

 パソコンでニュースも作り、日ごろの相談活動、学習会の取り組みを知らせています。ニュースは月1回、月初めには必ず発行しています。

 生活相談や免税軽油の相談は月2回定期的に行っています。サラ金数社から金を借りて、このままの状態ではやれなくなったということで、司法書士を紹介し、100万円の過払い分を取り戻させました。

 いろんな相談活動をしながら、組合員を増やし、一歩一歩前進していきたいと思います。

(新聞「農民」2009.3.2付)
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2009年3月

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