女性農民が“主人公”
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農民連女性部役員とユさん(前列右端)、キムファンさん(前列左から2人目) |
農民連の女性たちからは「女性だけの農民組織を作るなんて、すごいですね」という声が上がりました。
KWPAは、韓国全体の農民組織である韓国農民会(略称・KPL)とは別に、独立した方針をもち、運動している女性独自の農民組織です。ユさんが「農民として、女性として、女性農業者として、それぞれ固有の問題があります。男性を補佐し、男性に解決してもらうのを待つのではなく、女性自身の言葉で、女性が主人公になって、自分たちの問題を解決していこうと、女性農民会が結成されました。もちろん男性とも共同しています」と経緯を話すと、農民連の女性たちから、大きな拍手が沸き起こりました。
農作業実習中の東葛看護学校の生徒たちと、農民連財政責任者の齋藤敏之さんの畑を見学するユさん(左端)とキムファンさん(右端から2人目) |
また、韓国ではKWPAの運動によって、「女性農業者支援法」が制定され、農村女性に実効性ある支援となっていることや、KWPAでは会員の活動を応援してくれる家族への表彰制度があることなども紹介され、ともに「教え合い、学び合う」大切さを共有した有意義な一夜となりました。
「味菜畑」に一歩足を踏み入れるなり「ずいぶん品数が多いですね」と驚嘆。「これまで私たちはおもに政治運動で農民運動を広げてきましたが、これからはこういった直売や産直など、生産を応援したり、農家の生活を向上させる取り組みをもっと強めていきたいです」と言うユさんは、「品ぞろえはどうしているのか」「値段は誰が決めるのか」「ふるさとネットの商品は扱っているか」などなど、具体的な質問を矢継ぎ早につづけます。
飯島さんは生産者が安全・安心な野菜作りに取り組んでいること、その生産の様子を消費者に知らせ、生産者と消費者の距離の短縮に努めていること、そのなかで消費者にも農業を守ろうという共同が広がってきたこと、などを説明しました。
2人は「発足当初の苦労は?」「どうやって安全なもの作りを実現したのか」とさらに質問。飯島さんは、産直運動が消費者の「安全な野菜を作ってほしい」という声に応えて始まったことや、生産者も土づくりや農薬の危険性について学習を積み重ねたことなどを話しました。
直売所「味菜畑」を見学。左端は飯島さん
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キムファンさんは、「“生産者が健康に作れないような農産物は、消費者にとっても安全な食べ物ではない”という飯島さんの言葉は、韓国の農民にも、消費者にも伝えたい内容だと思います。韓国では“安全なら輸入食品でもよい”という声が強く、産直運動を通 じた生産者と消費者の信頼関係づくりなど、農民連の運動から私たちが学べることがたくさんあります」と生き生きと語っていました。
[2009年2月]
農民運動全国連合会(略称:農民連)
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