「農民」記事データベース20090216-864-09

この人

福岡・農業体験している大学生
植西 あすみさん


農村でともに働き学びたい

画像 「食が生み出されている現場をみたい。そこで働きたい」―北九州市立大学法学部政策科学科3年生の植西あすみさんは、昨年10月から大学を休学して福岡県連・若宮農民組合の藤嶋さん宅に泊まり込み、“ボラバイト”で農業体験しています。今後、1年かけて沖縄や北海道など全国の農業・農村を訪れ、農家にいろんな話を聞きたいと計画しています。最近、日本平和委員会の新聞「平和新聞」に「へいわ茶屋―いのちの食の旅」という連載も始めました。

 きっかけは、ホテルのレストランでアルバイトをしていたこと。そこの朝食の準備にはコックさんが一人しかおらず、おかずはスクランブルエッグまでほとんどレトルト食品でした。「こんな料理でお客さんからお金いただいていいはずがない」。そして、おばあさんの作っている野菜の味や、おかあさんの「カップラーメンやコカコーラはダメだよ」という言葉も思い出しました。

 若宮農民組合へは、平和活動を通じてイモ掘り作業に参加したのが縁で通い始めました。昨年12月には、みのう農民組合の大豆畑トラストの収穫祭に参加、柿の収穫作業もしました。そしてお母さんが作った漬物やおじいさんが育てたホウレン草などの野菜を食べて、農業のことを話し合いました。「農政批判にとどまらないで、大豆トラストなどに取り組み、消費者といっしょに食料自給率をあげようと、運動が広がっているのがすごい」と話していました。

 農民連の九州ブロック交流会に参加した時、たくさんの人に「うちにおいでよ」と声をかけてもらったそうです。そこで、次は沖縄に行く予定。いぜん沖縄を訪れたとき、嘉手納基地のフェンスのそばでジャガイモを作っている農家がいて、どんな思いでジャガイモを作っているのか聞きました。答えは…。

 「今度は現場から、ともに働きながら問いかけてみたい。そうすればもっと理解できそう」―いま、友達は“就活”で企業回りに忙しい。だけど、植西さんの“就活”は現場から農業を見据えてもう始まっているようです。

(新聞「農民」2009.2.16付)
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2009年2月

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