「農民」記事データベース20090216-864-06

“おいしさ”を
給食室から地域から

第23回全国保育所給食セミナー

関連/息子が作った“わらづと納豆”一家でおいしく…


安全な食材を求めて熱心に討論

 第23回全国保育所給食セミナー(全国保育団体連絡会など主催)が、1月30、2月1の両日、埼玉県内で開かれました。今回のテーマは「ほんとうの『おいしさ』ってなんだろう?―食はいのちのみなもと、子どもたちに希望ある未来を!」。保育士、調理職員、保護者ら約1300人が参加し、安全な食材で子どもたちの味覚や情操をもはぐくむ給食をどう提供するか、熱心に討論しました。

 1日目の全体会では、テーマに沿ったシンポジウムが行われ、格差社会のもとでの子どもたちの食生活の厳しい現実が明らかにされました。農民連の真嶋良孝副会長も「食糧問題と食の安全」と題して報告しました。

 2日目は、15の講座・分科会が開かれ、このうち特別講座「ほんとうの『おいしい』を給食室から地域から―食の安全と食文化をまもる給食室と地域の連携、地産地消」には80人が参加しました。種苗会社社長、無肥料栽培に取り組む農家、自然食品店主らが「タネ」という視点から問題提起を行い、F1種子を使った画一的な農業が地域に根ざした食文化を危うくし、バイオ企業によるいのちの支配をも許している、と警告。続いて茨城県の保育所の調理師が、地元の農産物を使った給食の実践を報告し、「生産者と率直に意見を交換し、信頼関係を作ることが大切」と強調しました。

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「地元の農産物を給食に」と語り合った特別 講座

 会場の参加者からもさまざまな経験が語られ、「地元の野菜を使っているが、農家は高齢化していて継続に不安がある。つながりがほしい」「少量 の注文に応じてもらうにはどうしたらよいのか」など、多くの保育所が生産者との関係づくりに苦心している実情も明らかになりました。


息子が作った“わらづと納豆”
一家でおいしく…

京都

画像 息子の太朗(小学校3年生)が、学校の「総合教育」の授業で「わらづと納豆」を作りました。

 四苦八苦しながらゆでた大豆をワラに詰め、納豆菌代わりに納豆を数粒一緒に入れました。同級生のおばあさんの家の「防空壕」跡で、保存・発酵させてできあがり。

 太朗がつくった納豆は、一束は家で食べ、残りは学校で地域食の納豆もちにして食べました。味は? もちろん、おいしかったです。

(京都農民連・京北農民組合 益田修次)

(新聞「農民」2009.2.16付)
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2009年2月

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