女性行動デー
世界の女性と手をつなごう
共同、連帯こそ力
G8サミット行動の三日目、七月六日は「女性行動」デー。「世界の女性と手をつなごう!」を合言葉に、ビア・カンペシーナの海外代表や農民連女性部のほか、新日本婦人の会、全労連女性部、婦人団体連合会などから七カ国、百三十五人の女性たちが集いました。感動の涙あり、大爆笑あり、共感の拍手あり、「喜・怒・哀・楽」すべての思いがあふれた女性集会は、参加者全員の心を大きく、強く、つなぎました。
スペイン・バスク地方のマリア・エチェレリアさんを皮切りに、五人の海外代表がスピーチ。カナダの畑作・酪農農家のイネケ・ブーイさんは、労働の内容と時間を記録して、女性農業者の地位を向上させたことや、農産物価格が低下して、女性がパート労働で現金収入を得なければならず、女性農業者の組織が活動困難に追い込まれたことなどを紹介しました。タイのアッチャラさんは「タイでも女性は農業でも家事でも、重要な担い手だが、その労賃は認められていない」と訴え、フィリピンのマリア・ネメンゾさんはアメリカ軍基地反対のたたかいを報告。多くの女性がアメリカ軍の犯罪の犠牲になっていると告発しました。
バスクのイラッツェさんは、封建的な家父長制度と、資本主義や新自由主義の要素が重なり合って、女性の困難さを招いていると強調し、「自家採種など、従来、女性が担い手だったところに、モンサントなど多国籍アグリビジネスが入り込み、生物多様性までもが失われている」と話しました。
韓国のキム・ヘスクさんは、今韓国で大きく盛り上がっているアメリカ産牛肉の輸入再開反対のたたかいが、女子学生の呼びかけから始まったことを紹介。また対抗行動に参加するため来日したにもかかわらず、日本政府によって強制送還された韓国代表団の一員で、ビア・カンペシーナ国際調整委員のユン・グンスンさんの「連帯こそ女性の力。収奪と差別のない平和な新しい世界を切り開いていきましょう!」というメッセージが紹介され、大きな拍手が送られました。
日本の女性からは、新婦人が温暖化防止の取り組みを、全労連はパートなど、新自由主義による政策で悪化する女性の労働条件を、農民連女性部から農産物の輸入自由化反対と食糧主権のたたかいをそれぞれ発言。また北海道商工団体連合会に加盟するスナックのママさんたちが、あでやかな着物姿で登場し、自家労賃を認めさせる粘り強い運動を報告しました。
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新婦人の会員たちによる江戸芸かっぽれ
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農民連から多彩なごちそう
お昼ご飯は、地元北海道をはじめ各地の農民連女性部が持ち寄った多彩なごちそう。この女性集会の成功に向けて、各地で学習会や準備会を開いてきた新婦人北海道本部からは、四十人を超える女性が参加。九条グッズなど手作りのプレゼントを長蛇の列を作って、海外代表に手渡しました。
閉会あいさつで、新婦人の高田公子会長は「新自由主義は農業も、食糧も、環境も、生活も、世界中で危機を招いています。命をはぐくむ女性の役割がますます重要な時。共同し、連帯して、運動を広げましょう」と呼びかけ、大きな拍手がわき起こりました。
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全員で「ふるさと」を合唱
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最後に「ふるさと」「ウィー・シャル・オーバーカム」を、全員で手をつないでコーラス。海外代表の目にも、日本の女性たちの目にも、熱い涙が光りました。
(新聞「農民」2008.7.21付)
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