この人
千葉・船橋産物供給センターの
松丸秀一さん(58)
アイガモ農法に打ち込む
米づくりはやっていなかった松丸さん。三年前友人から米づくりをやめると聞き「そいつはもったいない」と六ヘクタールの田んぼに挑戦することに。
松丸さんは、他の人がまだやっていない新しい手法に挑戦するのが好きで、今年から「アイガモ農法」に取り組んでいます。草取りもせず、除草剤を使わず、イネにつく虫も草も食べてくれ、しかも肥料をやらず、イネの生育もいい―そんなアイガモ農法ですが、心配はアイガモをカラスやイタチ、野良犬などの外敵からいかに守るか。
五月二日、前日に卵からかえったばかりの百羽のアイガモが届きましたが、異常ともいえる寒さでイネの生育が遅れ、ようやく五月二十日に田植えをすませた田んぼに放しました。除草、虫取りはあっという間に完了。
しかし、田んぼの周囲に張ったネットをもぐって逃げ出すアイガモ、虫だけでなくイネの葉も食べてしまうアイガモ…。そんなアイガモが気がかりで、朝昼晩と見回りに出てかえって大忙し。アイガモを育てているのか、稲を育てているのか、わからなくなってきました。
「アイガモはかわいいよ。見に来てください」という松丸さん。秋には安全・安心なおいしいお米ができる予定です。
(新聞「農民」2008.7.21付)
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