「農民」記事データベース20080721-837-02

G8サミット対抗行動参加の
韓国の仲間の入国拒否

農民連などNGO団体 法務省に強く抗議


 食糧主権を求めて、国際的な交流と連帯を深めるG8サミット対抗行動に参加しようとした韓国の仲間たちが、不当な入国拒否にあいました。

 韓国の女性農民会連合(KWPA)と全国農民会総連合(KPL)のメンバー十九人は、三日午後一時に新千歳空港に到着。入国に必要な行動内容を記載した農民連からの招待状を持っていたにもかかわらず、入管で「入国後の行動が不明。本人がスケジュールを説明できない」などの理由で長時間拘留され、深夜まで尋問が続けられました。

 韓国代表団を歓迎する日本や海外のビア・カンペシーナのメンバーが到着ロビーで待つなか、長時間食事も与えられず、就寝も空港ロビーのいすの上など、人権を無視した犯罪者のような扱いを受けました。結局、四十八時間も入国管理局で拘留・尋問された揚げ句、五日に韓国へと強制送還されたのです。

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韓国代表団の入国拒否に断固抗議する真嶋副会長(左から5人目)らNGOの代表=6日、札幌市

 世界の農民は、G8諸国の政府によって押しつけられている新自由主義政策の犠牲者です。また気候変動の被害を最も受けます。農民が食糧危機、気候変動の解決のために対抗行動に参加するのは当然の権利です。

 札幌では四日以降、ビア・カンペシーナ国際代表のヘンリー・サラギ氏、農民連の真嶋良孝副会長、KPLのナム・スンミン氏らが、マスコミの求めに応じて連日記者会見。六日には、農民連ほか、FoEインターナショナル、フォーカス・オン・ザ・グローバルサウスなどのNGO団体が共同で「入国拒否は不当だ」と訴えました。

 ビア・カンペシーナは四日、「食糧・気候危機とたたかうための農民の権利を尊重すべき」とする抗議声明を発表。農民連本部も四日、法務省を訪れ、入国管理にかかわる不当な扱いの是正を求めて要請を行いました。

(新聞「農民」2008.7.21付)
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2008年7月

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