「農民」記事データベース20080714-836-11

旬の味


 埼玉食健連の主催で八月三日に開かれる「世界の食料事情と食糧主権を考えるつどい」には、ハイチ共和国大使が出席する▼いぜん、ハイチの子どもたちが、飢えをしのぐために「泥のクッキー」を食べている様子を紹介したが、食健連の役員会で「ハイチ共和国の食料危機の実態を話してもらおう」ということになり、折衝したところ、駐日大使は「たいへん意義のあること」と快諾していただいた▼中央アメリカ・カリブ海に浮かぶハイチは、一四九二年にコロンブスによって発見され、スペイン人の入植で先住民のアラワク族は絶滅。一六九七年にはフランスの植民地となってアフリカ人奴隷を酷使し、林業とサトウキビ、コーヒーで巨万の富を築いたという。さらにフランス革命後の一八〇四年に、イギリスの支援で独立。しかしアメリカによる軍事占領と軍事独裁政権、左派系大統領の誕生と波乱の歴史を刻んできた▼現代におけるハイチの問題を通じて、食料危機にどう立ち向かうのかを学ぶ機会にしたい。

(慎)

(新聞「農民」2008.7.14付)
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2008年7月

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