「農民」記事データベース20080623-833-06

本の紹介

芽ばえ社(食べもの文化編集部)
小麦は身近な食文化―小麦の値上げが食卓直撃!


小麦高騰の原因と流通の仕組みを解説

画像 芽ばえ社(食べもの文化編集部)が、このほどブックレット「小麦は身近な食文化〜小麦の値上げが食卓直撃!」を出版しました。

 小麦は昨年十月に一〇%値上げされ、今年二月にも三〇%の再値上げ、さらに今秋にも再々値上げされそうです。このため、パンやパスタ、即席めんなどの値上げが相次いでいます。なぜ、高騰するのか。いまの自給率が十四%程度。この輸入依存体質こそ元凶です。

 はじめに、こうした小麦高騰の原因と流通の仕組みが詳しく解説されています。つぎに、元栄養職員の方が「値上がりのなかでガンバル学校給食」をリポート。長野県では、今年度からうどんに加工する粉は県産にすることを決め、地産地消が広がっていることが紹介されています。

 また小麦生産の現場から、四・五ヘクタールの小麦と七・五ヘクタールの二条大麦を生産している栃木県の農家が、報告しています。そのなかでは、政府の品目横断対策(旧名)が「小規模ながら一生懸命麦づくりをしてきた農民を切り捨てた」、「生産拡大が実質不可能になってしまった。世界的な穀物危機のときに!」と痛烈に批判。そして「私たち農業者が努力することはもちろんだが、同時に消費者といっしょに、これからの日本の食糧はどうあるべきか真剣にかんがえていかなければならない」と訴えています。

 ほかに、小麦の料理やうどん屋さん、パン屋さん、国産麦(柳久保小麦)を振興する自治体の取り組みなど、がんばっている人たちが登場。“日本の小麦を大切にしたい”―そう思える一冊です。

▼ 定価1050円
▼ 発行 芽ばえ社 TEL 03(3579)7851

(新聞「農民」2008.6.23付)
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2008年6月

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