旬の味
みちのくの稲はようやく芯(しん)が立ち、植田から青田に変ぼうしようとしている。低米価に続き、いま厳しい減反のなかで田植えをすれば、豊作を願うのが百姓の心だ▼世界的に食糧不足が問題になっているなかで、「減反見直し」の官房長官発言が飛び出した。低米価の原因を米の作りすぎだと農民を悪者にしてきたのに、一転して米を作れと言うのか。しかも、作った米をいくらで買うのかは何も言っていない。腹をかんぐるなら、福田内閣の支持率急落のなかで、アドバルーンを上げたのか。こんなことで農民をだまそうというのなら、もってのほかだ▼アメリカのスーパーでは米の販売制限が行われ、米業者は流通市場に回すためだとはっきり言っている。八億五千万人が飢えに苦しんでいるなかで、ローマでは食糧サミットが開かれている▼日本では、広大な農地を荒れるにまかせ、農業だけでは食っていけない農民たち。農業が国の基幹となる政治、主要食糧を自給できる農業が、いま求められている。 (実)
(新聞「農民」2008.6.16付)
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[2008年6月]
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