「農民」記事データベース20080616-832-02

今こそ出番 全国食健連

第19回 総会

関連/米国産牛肉輸入再開の撤回を 韓国の抗議行動強く支持


焦点の地球温暖化・環境問題
食・農・地域守る運動に確信

画像 全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)は五月三十一日、第十九回(二〇〇八年度)総会を東京・豊島区で開き、二十一都府県と十二の中央団体から八十四人が参加しました。

 「今こそ食健連の出番。この総会を契機にいっそう運動を発展させよう」と農民連の白石淳一会長が開会のあいさつ。

 討論では、三十人が発言。千葉の越川洋一さんは、県知事や農水省の食糧部長を先頭に、減反に協力している農家・していない農家などを集めて、県内で推し進められている減反説明会の様子を報告。「ある町長が『減反をがんばってきたが、農家の悩みは深い。政策の転換が必要だ』と訴えるなど、怒りの声で盛り上がっている」と発言。

 富山の多田裕計さんは、食と農の学習会で行っている“紙芝居”を披露。「自給率三九%」「バイオ燃料は車と人の奪い合い」…など、威勢のいい語り口でバッサバッサと用紙を投げ捨てると、思わず拍手が起こっていました。

 あらたに食健連に加入した「二十一世紀の水産を考える会」代表、山本浩一さんは「食のなかで魚の占める割合は相当高い。そして輸入ものがますます増加し、国内の漁村は疲弊している。食糧主権の確立は、水産にも求められており、食健連の一員となって、みなさんとその実現に努めたい」と発言。

 岩手の岡田現三さんは、岩手食健連とコメネットが合流して「いわて食・農・地域を守る県民運動ネットワーク(いわて食・農ネット)」を立ち上げたことを報告。「個人会員を増やし、“気持ちはひとつ”でがんばりたい」と抱負を述べました。

 大阪の英(はなぶさ)彰さんは「自給率向上署名では、ギョーザ事件を受けて、パル・コープなどの生協を中心に学習をしながら昨年の倍以上の取り組みに。高槻駅頭の署名行動でも、いままでにない反応です。今が絶好のチャンス」と発言しました。

 討論のまとめで、坂口正明事務局長は「いま、食健連運動が国民的な注目を集めています。焦点の地球温暖化・環境問題でも結成当初から取り上げてきたことに確信を持ち、二〇一〇年春の結成二十周年を見据えながら、運動と組織を充実・発展させよう」と呼びかけました。総会は、方針とまとめを満場一致で採択しました。


米国産牛肉輸入再開の撤回を
韓国の抗議行動強く支持

食健連、農民連が連帯メッセージ

画像 韓国では、アメリカ産牛肉の輸入再開の撤回を求めて、抗議行動が全国に広がっています。食健連と農民連は五月二十一日、韓国農民会総聯盟と韓国女性農民会あてにメッセージを送りました。

 アメリカ産牛肉の輸入交渉無効化や、BSE安全対策を要求して立ち上がっている韓国の友人のみなさんに、隣国日本で、食の安全と食糧主権確立のためにたたかっている食健連と農民連から、熱い連帯のメッセージを送ります。

 日本でも、アメリカ産輸入牛肉から、あってはならない特定危険部位の混入が発見されました。アメリカが十分なBSE対策を行っていないことは、私たちが二〇〇五年に行ったアメリカ視察でもはっきりしています。

 韓国政府と日本政府は、アメリカの自由化圧力によって国民のいのちと健康を危険にさらし、自国の農業・畜産業を衰退させようとしています。私たちは、みなさんの力強い抗議行動を強く支持し、連帯してたたかいます。

 BSEの根絶と食の安全確保、食糧主権確立のため、ともにたたかいましょう。

(新聞「農民」2008.6.16付)
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2008年6月

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