「農民」記事データベース20080609-831-15

食品輸入の現状わかった

横浜港輸入食品見学と学習会


若い米屋の会

 米屋さんなど米穀業界にかかわる若手の後継者集団、若い米屋の会(略称・若米会)は五月十五日、十三回目の例会を開き二十人余りが参加。横浜港の輸入食品見学と農民連ふるさとネットワークの横山昭三さんを講師に学習会を行いました。参加者から「輸入の現状がよくわかった」「いままで、米問題でこれだけまとまった勉強ははじめて。とても有意義だった」などの感想が出されました。

 全税関横浜支部の案内で

画像 横浜港の視察では、全税関労働組合横浜支部の高野広志さんの案内で、塩蔵のキュウリやナス、大根など野積みされている様子を見てまわりました。すべて中国から輸入したもので、なかにはプラスチックのたるが破損して野菜が飛び出しているものも…。「これらの輸入ものが各地に運ばれて塩抜きされ、“○○産”と銘打って売られています」との説明に、「えぇ〜、うそ!」「もう中国産は食べられません。友人にも伝えたい」の声。高野さんは「食料自給率があまりにも低すぎる。世界的な食料危機のなかで、きちんと考える時期だ。消費者はこうした輸入の現実もよく知って、安全なものを食べてほしい」と話しました。

 ふるさとネット横山さん講師に

画像 学習会では横山さんが、世界の食糧事情から農民連の活動までわかりやすく解説。米は本当に過剰なのか、米価下落のおおもとは「米改革」路線にあること、米ビジネスの犠牲にされている中小米屋と農家の実情などを明らかにしました。そして「米が余っても米価が下がらない、不作でも困らない新たな仕組みが求められている。自給率向上と米の大事な役割を国民みんなの合意にしていきましょう」と呼びかけました。

 若米会の会長、志村成則さんは「災害の時には、町の米屋が住民のライフラインを守る役割を果たしているとの指摘に、米屋として誇りを感じました」と話していました。

(新聞「農民」2008.6.9付)
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2008年6月

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