「農民」記事データベース20080602-830-10

「たまねぎ交流園」で収穫楽しむ

和歌山紀の川


 和歌山県紀ノ川農協(宇田篤弘組合長)では、一九九五年の第一回定植作業以来、わかやま市民生協との「たまねぎ交流園」に取り組んできました。当初は、那賀町(現在は紀の川市)の有機の町づくり運動のひとつとして始めましたが、今では生協との交流の柱になっています。かつては泉州、淡路島と並ぶ大産地だった紀ノ川平野も輸入ものに押され、近年の生産量は最高時の十分の一。しかし、有機主体の肥料による高品質で定評の紀ノ川農協産は、最高時の半分を維持し、元気です。特に、特別・マルチ栽培のたまねぎは糖度一〇度の甘さで、辛口カレーを甘く変えてしまうほど。除草剤も使わず、安心・安全・美味の代表です。

 今年で十三年目を迎えた「たまねぎ交流園」の収穫作業は五月十八日、生協組合員の親子五十人ほどが、辻本和男さん(農協理事)のマルチ栽培の畑に集合。辻本さんの指導のもと、塔立ちのたまねぎを引き抜き、一面に倒れたねぎ葉を散髪(首のところを切り落とす)。マルチをめくったあとの畝(うね)に並んだたまねぎを、一つ一つ土からもぎ取ってひげ根を切っていきます。

 お昼は、取り立てのたまねぎを使ったカレーライスとオニオンサラダ。六十人分のカレーがあっという間になくなりました。薄くスライスした(水にはさらさない)たまねぎは大評判。おとなも子どもも収穫の喜びとおいしいたまねぎに、笑顔が輝いていました。

(和歌山県農民連 松岡登)

(新聞「農民」2008.6.2付)
ライン

2008年6月

農民運動全国連合会(略称:農民連)
〒173-0025
東京都板橋区熊野町47-11
社医研センター2階
TEL (03)5966-2224

本サイト掲載の記事、写真等の無断転載を禁じます。
Copyright(c)1998-2008, 農民運動全国連合会